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JOGMECや丸紅、“次世代燃料”アンモニアに関するサプライチェーン事業化に向け調査を開始

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独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)、丸紅株式会社、北陸電力株式会社、関西電力株式会社、Woodside Energy Ltd.は2021年7月20日、オーストラリアから日本への「クリーン燃料アンモニア」サプライチェーン構築に関する事業化調査(以下、本プロジェクト)を共同で実施すると発表した。本プロジェクトに参画する5者それぞれの技術や知見を活用することで、オーストラリアと日本との間における「クリーン燃料アンモニア」のサプライチェーンを構築し、両国の脱炭素化に向けた取り組みの推進を目指すという。

2050年カーボンニュートラルの実現に向け、燃料アンモニアのサプライチェーン構築へ

「燃焼時にCO2を排出しない」という性質を持つアンモニアは、大量のエネルギーが必要となる火力発電所や船舶用エンジン等に利用できる「次世代ゼロエミッション燃料」として有力視されている。また、アンモニアについては「製造」、「貯蔵」、「輸送」に関する技術がすでに確立されていることから、他のゼロエミッション燃料よりも早期の社会実装が期待されるエネルギーだ。また、2021年6月に策定された「グリーン成長戦略」においても、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、「燃料アンモニア分野」が重要分野のひとつとして位置付けられている。

さらにオーストラリアとの関係においても、2021年6月13日に実施された日豪首脳会談で、燃料アンモニアを含めて「技術を通じた脱炭素化に関する日豪パートナーシップ」が発表されるなど、日豪が協力して「クリーン燃料アンモニア」に関する取り組みを進めていくことが決定している。

そこで本プロジェクトでは、天然ガス由来のアンモニア製造の過程で排出されるCO2を貯留および有効活用する技術と、植林等のCO2排出削減対策を組み合わせて製造された「クリーン燃料アンモニア」について、「オーストラリアでの生産」から「日本への海上輸送」、「発電用・船舶用燃料用途としての利活用」および、ファイナンスの検討等を含めた「サプライチェーン全体の事業化調査」を実施していくという。
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、燃料アンモニアのサプライチェーン構築へ

日本政府が掲げる2050年カーボンニュートラルの実現に向け、具体的な取り組みを行う企業をサポートする政策も始まっている。サステナブル社会を実現する新たな技術や取り組みが、企業にも当たり前に求められる時代が来るのかもしれない。

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