2022年夏のボーナス、「支給予定/支給済み」は昨年を上回る結果に。支給額や冬のボーナスに向けた景況感とは

株式会社フリーウェイジャパンは2022年6月13日、「2022年度夏のボーナス実態調査」の結果を発表した。調査期間は2022年5月23~30日で、中小企業および零細企業の従業員279名、代表取締役114名から回答を得ている。調査結果から、中小及び零細企業の景況感などの実態が明らかとなった。

夏のボーナス「支給予定/支給済み」の企業は前年より約25ポイント上昇

新型コロナウイルス感染症の影響により、中小企業の経営状況の悪化が懸念される中、2022年夏のボーナスの支給状況はどのようになっているのだろうか。

フリーウェイジャパンはまず、経営者を対象に「夏のボーナス支給予定の有無」について尋ねている。すると、「支給予定あり/支給済み」が43%となり、同社が行った「2021年度夏のボーナス調査」の結果と比較して24.5ポイント上昇した。一方で、「支給予定なし」は29.8%と、昨年調査よりも23.3ポイント減少した。
2022年夏のボーナス、「支給予定/支給済み」は昨年を上回る結果に。支給額や冬のボーナスに向けた景況感とは

昨年度下期から今年度上期の業績は「変化なし」が最多

続いて、同社は「昨年度下期と今年度上期の業績の変化」を尋ねている。すると、「変化なし」との回答が35.1%で最も多かった。以下、「昨年度下期から今年度上期を通して業績が上がった」が21.9%、「昨年度下期から今年度上期を通して業績が下がった」が19.3%、「昨年度下期では業績が上がったが、今年度上期は下がった」が13.2%、「昨年度下期では業績が下がったが、今年度上期は上がった」が10.5%だった。業績変化を感じていない経営者が多い一方、業績向上を実感している経営者もある程度いることがわかった。
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夏のボーナス支給額は「10万円~30万円未満」がボリュームゾーンか

同社が、夏のボーナスを「支給された」または「支給予定で金額を把握している」とした従業員を対象に、「その金額」を尋ねたところ、最多となったのは「20万円~30万円未満」で23.3%だった。以下、「10万円~20万円未満」が21.9%、「50万円~60万円未満」、「30万円~40万円未満」がともに13.7%などと続いた。夏のボーナス支給額は、「10万円~30万円未満」の金額帯が厚めのようだ。
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冬のボーナスの見通しは「立っている」と「立っていない」がそれぞれ約4割に

次に、同社は今後のボーナスにかかわる見通しを探るべく、経営者に「冬のボーナス支給見込み」を尋ねている。すると、見通しが「立っていない」が40.4%、「立っている」が37.7%、「わからない」は21.9%だった。
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「好調な経営状況」や「経済活動活性化の見通し」により冬のボーナスを期待する声も

さらに、別の質問で「冬のボーナス支給に期待する」とした従業員に対し、「その理由」を尋ねた質問では、「会社の経営が好調なため」が38.2%で最多となった。他にも、「業績の回復が見込まれるため」(17.3%)や、「経済活動が活発化しそうなため」(10.9%)などに回答が集まった。
2022年夏のボーナス、「支給予定/支給済み」は昨年を上回る結果に。支給額や冬のボーナスに向けた景況感とは
新型コロナウイルス流行拡大により業績悪化に苦しむ中小零細企業もあると思われるが、本調査からは、業績向上を実感する経営者が一定数いることや、ボーナスを支給する企業が前年を上回るなど、状況の改善傾向がうかがえる。今後も経済活性化に期待しつつ、企業のボーナス支給動向を注視していきたい。