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業務中の“5分休憩”が生産性向上に効果か。60分のうち5分間を「戦略的休憩」に充てる新たな取組みとは

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5分間の休憩が「知的生産性向上」に一定の効果か

また、同社は業務中に5分間の休憩を取ることが「知的生産性」にどのような影響を与えるかを確認すべく、脳の認知機能の調査実験を実施した。その結果、業務中に5分間の休憩を取ることで、知的生産性向上を示唆する結果が得られたという。

実験では、インスピレーションを必要とするクリエイティブな業務を行う場合において、「一旦問題から離れて放置している時間(インキュベーション期間)に、アイディアが広がる可能性がある」という先行研究に基づいて、5分間の休憩の有無によって認知機能の「流暢性」、「柔軟性」、「独自性」にどのような影響があるかを調べている。

インキュベーション期間において、脳が“目の前の課題のみに注意を向けている状態”から開放された状態を「マインドワンダリング」と呼ぶが、今回の実験の結果、「長時間継続して業務を行った場合」と比較して、「5分間の休憩を挟んだ場合」の方が、マインドワンダリング状態が促進される結果、および休憩後の知的生産性が向上したことがうかがえる結果が得られたという。
5分間の休憩が「知的生産性向上」に一定の効果か

5分間の戦略的休憩を取るワークスタイル「55協定」を提唱

Endianは今回、令和時代における新たなワークスタイルの浸透を目指し、同社と賛同企業で取り組む「55協定」を提唱した。協定に賛同した企業は、従来型の60分単位の業務スケジュールを55分に短縮し、5分間の休憩を取り入れた「戦略的に休憩する働き方」を実践するという。同社は、近年のテレワーク普及によって雑談や少しの休憩が失われつつあることを危惧した上で、「55協定」を通じてビジネスパーソンに5分間の休憩を勧め、より高いパフォーマンスを発揮できるよう応援する姿勢だ。
5分間の戦略的休憩を取るワークスタイル「55協定」を提唱

一部の企業では、仮眠の時間を設けるなど、社員の「生産性向上」を目的に独自の取り組みを行う企業もある。新型コロナウイルス感染症拡大によるテレワーク普及などの要因から、休憩を意識しづらくなっている人も多いのではないだろうか。こうした取組みは、「新しい働き方」と「生産性の向上」に意識を向ける動機付けとなる、興味深い試みだと言えそうだ。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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