20代の若手は「リスキリング」支援のある企業を転職先として有望視。競争力や成長性に注目か

株式会社学情は2022年4月11日、20代の仕事観をひもとくため、「リスキリング」について調査した結果を発表した。調査期間は2022年3月18日~25日で、同社が運営する20代専門の転職サイトの来訪者216名から回答を得た。これにより、企業のリスキリング施策が、20代の若手世代の転職意識にどう影響するのかが明らかとなった。

8割超が企業のリスキリングに関する取り組みの実施で「志望度が上がる」と回答

DXが急ピッチで加速する時代において、業務内容が大きく変化することが予測されている。それに伴い、新たな業務で必要になる知識や技術を習得する「リスキリング」が注目されている。このような流れの中、企業のリスキリング施策の実施状況は、転職者に影響を与えているのだろうか。

学情は、「リスキリングを支援する研修や制度を導入している企業は志望度が上がるか」を尋ねている。すると、「志望度が上がる」が39.4%、「どちらかと言えば志望度が上がる」が44.4%となり、合計83.8%がリスキリングを支援する企業に対し「志望度が上がる」と回答した。

その理由として、「新しいスキルを習得することは重要だと思う」や「日々必要とされるスキルは変化する。スキル・知識をアップデートできる機会は大切」、「社員のスキル習得をバックアップしている企業は、新しいことに挑戦する柔軟性があり、競争力も高そう」などの声があがった。リスキルができる環境であるかは、「企業の競争力や成長性」という観点からも注目されているようだ。
20代の若手は「リスキリング」支援のある企業を転職先として有望視。競争力や成長性に注目か

6割強が転職活動中に「企業のリスキリング施策」を意識

次に、同社は「企業のリスキリングに関する取り組みを、転職活動で意識するか」を聞いている。その結果、「意識する」が22.7%、「どちらかと言えば意識する」が39.4%となり、「意識する」と答えた人は計62.1%と過半数を占めた。

「意識する」とした人の理由では、「生産性の高い仕事ができ、個人としても組織としても成長していけそう」、「従業員の成長を支援する企業は、生産性が高く、業績も良い印象がある」などといった声が集まった。企業が人材育成や人的投資を積極的に行う姿勢について、高く評価している20代が多いことがうかがえる。
20代の若手は「リスキリング」支援のある企業を転職先として有望視。競争力や成長性に注目か

リスキリングを支援する研修・制度の導入企業に好感を持つ人は9割に迫る

最後に、同社が「リスキリングを支援する研修や制度を導入する企業に持つ印象」を問うと、「好感が持てる」が60.6%、「どちらかと言えば好感が持てる」が27.3%となり、これらの回答を合わせると9割に迫った。
20代の若手は「リスキリング」支援のある企業を転職先として有望視。競争力や成長性に注目か
転職活動をする20代は、「リスキルするための環境がある企業」に強い魅力を感じていた。デジタル化の進展や産業構造の変化により、今後も業務内容の変化は続くと考えられる。企業としても、従業員それぞれがスキルや知識をアップデートでき、組織全体の生産性を上げられる取り組みを、意識的に続けていくべきだろう。