テレワークが進む現在、ビジネスにおけるコミュニケーションとして「チャット」が浸透か。欠勤の際の連絡は?

株式会社パルケは2021年12月1日、「現在の働き方とコミュニケーション課題」に関する調査結果を発表した。調査期間は2021年10月18日~22日で、企業に勤める20代~60代の男女、計642人から回答を得た。これにより、企業におけるチャットの利用状況や、利用する上での課題等が明らかになった。

約半数がコミュニケーション手段として「チャット」を使用

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、企業での働き方もオフィス出社からテレワークへと移行する傾向にあるなか、社内で使用するコミュニケーションツールに変化はあるのだろうか。

同社は本調査で、まず「自身の勤務先でチャットを使用しているか」と聞いている。その結果、47%が「使用している」と回答。一方、「使用していない」は53%という結果だった。

この回答を企業の従業員規模別に見ると、「使用している」は、従業員数300人未満の企業で33.3%、300人以上の企業では53.8%となった。従業員数が多いほど、ビジネスチャットがコミュニケーション手段のひとつになっていることがわかる。
テレワークが進む現在、ビジネスにおけるコミュニケーションとして「チャット」が浸透か。欠勤の際の連絡は?

「対面」、「電話」、「メール」の3大コミュニケーション手段に加え、「チャット」も普及傾向に

次に、上の設問で「チャットを使用している」と回答した人に対し、「日々の業務報告」、「業務のトラブル報告」、「風邪など、体調不良での欠勤報告」、「仕事上の悩み相談」の4つのケースで、最も頻度高く使用している「連絡手段」を選択制で尋ねている。

その結果、チャットの割合が最も多かったのは、「日々の業務報告」で21.9%だった。次いで、「業務のトラブル報告」(16.9%)、「風邪など、体調不良での欠勤報告」(13.6%)、「仕事上の悩み相談」(11.9%)と続いた。

「日々の業務連絡」では、「チャット」が「メール」に次いで2位となるなど、「対面」、「電話」をよりも多い回答数だった。働く場所や時間に関係なく社内のメンバーへの連絡・共有が行える「チャット」は、新型コロナや働き方の変化を契機として、さまざまなシーンで普及しているようだ。
テレワークが進む現在、ビジネスにおけるコミュニケーションとして「チャット」が浸透か。欠勤の際の連絡は?

チャットの課題は「テキストのみでは伝わらない」が最多

「チャット利用で感じる課題」についての質問に対しては、「文章だけでは言いたいことが伝わらない」が最多で、42%という結果に。次点は「レスが遅いと仕事をしていないと思われる」(35.8%)となった。他方、「課題は特にない」との回答も22.5%あり、業務中のチャットでのやり取りに対し、特段課題を感じていない人は5人に1人の割合となった。

チャットは、迅速なコミュニケーションが可能など、利便性が高い反面、テキストのみのやり取りでは、冷たい印象を与えることも懸念される。絵文字やスタンプの活用を意識的に行ったり、WEB会議などのコミュニケーション手段と適宜使い分けたりと、活用する上では気遣いが必要な場面もありそうだ。
テレワークが進む現在、ビジネスにおけるコミュニケーションとして「チャット」が浸透か。欠勤の際の連絡は?
この調査から、新たなコミュニケーションツールとして、ビジネスの場面で「チャット」が浸透している状況がわかった。これまではチャットを使用していなかった企業も、適切な使用目的や使用方法を検討の上で導入すれば、社員同士の「コミュニケーション促進」と「業務効率化」につながるツールとなるのではないだろうか。