「仕事での評価を実感できていない」20代は約半数に。テレワーク時代に求められる上司と部下の関係とは

株式会社学情は2021年9月8日、20代の仕事での評価に関する調査結果を発表した。調査期間は2021年7月30日~9月1日で、同社が運営する転職サイトへの来訪者303名から回答を得た。これにより、若手世代が感じる「仕事に対する評価」の実態などが明らかとなった。

20代のうち、仕事での評価を「実感できている」人は約2割にとどまる

新型コロナウイルス感染症拡大等を受け、テレワークが浸透しつつある。一般的に、テレワークではその仕事ぶりを評価することが難しいと言われているが、20代の若手社員は、自身の仕事への評価をどのように感じているのだろうか。

はじめに、「仕事での評価を実感できているか」を尋ねると、「実感している」が5.9%、「どちらかと言うと実感している」が16.8%で、合計22.7%に。対して「実感していない」が23.8%、「どちらかと言えば実感していない」が24.4%で、合わせて48.2%となった。約半数が、仕事での評価を実感できていないことがうかがえる。
「仕事での評価を実感できていない」20代は約半数に。テレワーク時代に求められる上司と部下の関係とは

評価を実感するのは「上司から褒められたとき」が最多

続いて、「仕事で評価されていると感じるとき」を複数回答で尋ねた。その結果、「上司から褒められたとき」が最も多く53.1%に。次いで、「昇給したとき」が31%、「責任ある仕事を任されたとき」が28.1%、「仕事のフィードバックを受けたとき」が25.1%などと続いた。上司とのコミュニケーション機会のほか、給与・業務内容の変化が、仕事に対する評価を実感する機会となっているようだ。
「仕事での評価を実感できていない」20代は約半数に。テレワーク時代に求められる上司と部下の関係とは

約4割以上がテレワークでの評価に不安を感じている

また、テレワークでの評価に関して、「『どう評価されているか分からない』と感じることはあるか」と尋ねると、「はい」が40.9%となった。昨年同時期に行われた調査では49%となっており、8.1ポイント減少した。とはいえ、20代の多くがテレワーク時の評価に不安を感じていることがうかがえる。

「評価に課題を感じている」とした回答者からは、「テレワークでは明確な評価制度が必要だと思う」、「業務指示を受ける機会は多いが、フィードバックの機会が少ない」などの声が挙がった。一方、課題を感じていない回答者からは、「電話やチャットでコミュニケーションが取れている」、「業務内容が明確なので、進捗や達成度に応じて明確に評価されている」などの回答が得られた。顔が見えづらいテレワークでは、業務内容や評価基準を、より明確にする必要があることが浮き彫りになった。
「仕事での評価を実感できていない」20代は約半数に。テレワーク時代に求められる上司と部下の関係とは

テレワークでの不安材料は「オンオフの切り替え」や「コミュニケーション頻度の低下」など

最後に、「テレワークで業務を進める上で、不安な点」について尋ねた。その結果、「オンオフの切り替えが難しい」が50.7%、「同僚とのコミュニケーションが減る」が47.9%、「運動不足になる」が43.7%などで上位を占めた。

また、「上司にどう評価されているか分からない」は23.9%と、上位項目よりも回答率は低かったものの、上司からの評価の見えづらさを不安視する人が一定の割合でいることも明らかとなった。
「仕事での評価を実感できていない」20代は約半数に。テレワーク時代に求められる上司と部下の関係とは
今回の調査で、上司からの評価を実感できていない20代は約半数に上ることがわかった。テレワークが浸透したことで、コロナ禍以前よりもさらに評価を実感する機会が減少していると考えられる。日頃からのフィードバックやコミュニケーションを心がけることが、若手世代のモチベーション向上や、離職防止に役立つかもしれない。