12月以降の「雇用調整助成金の特例措置等」について、厚労省が2022年3月末まで延長の方針を発表

厚生労働省(以下、厚労省)は2021年10月19日、「新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金(以下、雇用調整助成金等)」および「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の特例措置(以下、休業支援金等)」について、2022年3月末まで実施期間を延長するという政府の方針を発表した。現状では2021年11月末までを期限としていたが、4ヵ月の延長となる見込み。新型コロナウイルス感染症拡大が長引き影響を受けている事業者への支援を継続させ、雇用維持に努めていく構えだ。

各支援の期間延長により、雇用の維持と景気回復をはかる

厚労省では、新型コロナウイルスの流行にともなう各緊急事態措置の影響を受けて、事業活動の縮小を余儀なくされている事業者への支援措置として、雇用調整助成金等の給付を継続している。

今回の発表では、2021年11月末までとしていた支援期間を4ヵ月延長し、2022年3月末まで継続する見込みだ。なお、現在の助成内容は12月末までとし、2022年1月以降の特例措置の内容は、2021年6月18日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太方針2021)に基づき、具体的な助成内容を検討の上、11月中に改めて発表するという。

現在の具体的な助成内容は、「雇用調整助成金等」のうち原則的な措置では、中小企業・大企業とも日額の上限が1万3,500円(助成率は解雇等の実施状況によって異なる)となる。また、「休業支援金等」のうち原則的な措置では、中小企業・大企業とも日額の上限が9,900円(助成率はともに8割)などとなっている。
12月以降の「雇用調整助成金の特例措置等」について、厚労省が2022年3月末まで延長の方針を発表
緊急事態措置の解除後も、引き続き警戒のために時短営業などの協力を求められている事業者もあるだろう。11月以降の発表にも注目しながら、雇用維持のために適切な支援を受けていきたい。