アトラシアン、Mindville社を買収。Jira Service Deskとの統合によりITSM機能を強化

ソフトウェア企業であるアトラシアン株式会社は2020年7月31日、スウェーデンを拠点とし、世界に1,700社以上の顧客を有する資産・構成管理ソリューション企業であるMindville社(以下、Mindville)の買収を発表。これにより、双方が持つ知見や情報を組み合わせたサービスを生み出し、ニューノーマル時代における企業支援体制を強化するという。

双方の「強み」を活用して新たなサービスへ

昨今のデジタル企業では、無数の資産やサービスの追跡・管理が常に求められている。そこで、アトラシアンはMindvilleの買収により、同社の多様なツール開発から得た知見と、Mindvilleのインフラストラクチャ関連情報を組み合わせて新たなサービスを創出、すでに幅広く活用されているITマネジメントツール「Jira Service Desk」の強化を図るという。また、今回の買収により、アトラシアンのITSM機能の強化にも繋げたい考えだ。

Mindvilleが提供するのは、人事・販売・設備などIT以外の分野を含む、企業全体に関わる様々な資産とインフラストラクチャに関する情報の保存および共有の場所だ。これにより、あらゆるサービスが基盤となるインフラストラクチャに「どのようにリンクされているか」を把握し、特定の変更が顧客や従業員の経験にどのような影響を及ぼすか可視化される。この柔軟なサービスは、AWSやAzureといった主要なクラウドプロバイダーとの統合が可能で、「ServiceNow」、「Microsoft SCCM」、「Snow Software」などの他ソリューションとの共存や移行も実現できる。

「Mindville Insight」が提供する、企業の資産やサービスの可視化ツールは、アトラシアンが尽力するITサービスマネジメント(ITSM)ツールの要となる。アトラシアンは革新的なITツールの提供により、「働き方改革」やパンデミックの影響による「ビジネスのデジタル化」が急速に進むニューノーマルという時代に、企業がスムーズに適応できるよう支援していくという。

Withコロナ/Afterコロナでデジタル化が進む中、ITSMは今後さらに求められるツールといえる。これらのサービスの活用により、先行きに対する的確な予測や不測の事態への適切な対応ができるよう備えておきたい。