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【社長の年金】第7回 社長業を続けると年金がカットされる仕組みとは(70歳以上編)

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制度変更が検討されるという報道も

実は、この点について最近、新しい動きがあった。平成31年4月16日、一部のメディアで「70歳以上も厚生年金の加入対象とすることを厚生労働省が検討に入る」という報道があったのだ。

もしも、このような制度変更が実現すれば、“70歳以上”の在職老齢年金も60歳台と同様に、「年金がカットされる」というデメリットと「リタイア後の年金の増額に結び付く」というメリットを持ち合わせた制度に変わる可能性が出てくる。つまり、社長業を辞めた暁には、“70歳以上”の厚生年金加入実績も加味した年金を受け取れることになるわけである。

しかしながら、この件については報道が行われた翌日、根本厚生労働大臣が「検討に入った事実はない」と否定しており、本稿執筆時点で真偽のほどは定かでない。

「生涯現役」では年金がキチンともらえない?

“70歳以上”の在職老齢年金は、社長としての働きぶりが変わらない限りは、原則として何歳まででも続くことになる。そのため、役員報酬の額などによっては、75歳になっても、80歳になっても「老齢厚生年金が全くもらえない」ということも起こり得る。

公的年金制度は、社会保障制度の一環であり、相互扶助の精神に立脚する。そのため、保険料の納付額と年金の受給額を単純比較する「損得勘定論」には馴染まないと言われる。もちろんその通りなのだが、長く社長業を続けた結果として、「納めた保険料額よりもはるかに少ない老齢厚生年金しか受け取れない」などのケースがあることも、現時点では事実である。

「生涯現役」という言葉があるが、年金の上手な活用といった観点から見た場合には、「生涯現役」も考えものかも知れない。皆さんはどうお考えだろうか。

コンサルティングハウス プライオ
代表 大須賀信敬
(中小企業診断士・特定社会保険労務士)

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