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カーネギー流「人を動かす」効果的な褒め方

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デール・カーネギーの歴史的名著とも言える、『人を動かす(創元社)』。同書は出版以来80年以上にわたって世界で1,500万部以上発行され、今も多くのリーダーたちに愛読されている。この中には「他者を動機付けする方法」が多数取り上げられているのだが、その柱のひとつが「人を褒めるという行為」である。そこで今回は、同書の内容によりながら、リーダーとして役立つ「カーネギー流・効果的な褒め方」を紹介する。これは読むだけでなく、ぜひ実践してみて欲しい。きっと、リーダーシップや人間関係によい影響が現れるに違いない。

「TAPE」で褒めよう

カーネギー氏は同著の中で、「TAPE(テープ)」で褒めることをオススメしている。これは4つの言葉の頭文字を取ったものだが、まさに“テープ”のように相手の心に張り付いて印象に残る褒め方と覚えておくとよいだろう。

T: Thing(所有物)
A: Achievement(達成、行動)
P: Personality(人間性、特質)
E: Evidence(証拠、理由)

まずはThing。これは「相手が持っているモノ」を褒めるという視点だ。

「いい時計してるね~!」
「髪切った?似合ってるね!」

目に見えるモノだと褒める側も褒めやすいし、相手も褒められて「でしょでしょ?」とシンプルに嬉しいはず。

2つめはAchievement。これは「相手が成し遂げたことや行動」を褒める視点だ。

「お客様から喜ばれてたね!」
「目標達成おめでとう!」
「この資料わかりやすくまとめてくれたね!」

これも誰だって嬉しいはず。「あぁ、ちゃんと上司は見てくれてるんだな。よし、もっと頑張ろう!」という気持ちになるだろう。

3つめはPersonality。これは「相手の人間性や特質」だ。

「前向きな性格だね!」
「いつも面倒見がいいよね!」
「責任感があるなぁ!」

このように自分の人格や強みを褒められるというのは、単にモノや行動を褒められるよりもインパクトがないだろうか?「上司は単に私の仕事の結果だけでなく、人としても認めてくれている!」と、思わず小躍りしてしまうかも知れない。

一方、単に、「~さんは責任感が強いよね~。いやほんと責任感あるよ。う〜ん、責任感のカタマリ!」と畳みかけられてもあまり嬉しくないだろう。「ん?何が?」となってしまう。

つまり、4つめの、Evidence(証拠)が必要なのだ。

「~さんは責任感が強いよね~。だってこの仕事大変だったけど、最後まで諦めずにやりきったもんね!」

こうしてきちんと論拠を示しながら言われると、相手は「そうでしょー♪俺頑張ったもん!いや〜、よく見てくれてるな。よし、今日は飲みに行くのは我慢して、いつもより余計に仕事しちゃおう!」という気分にすらなるかも知れない(笑)。

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