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日本でも導入できそうな「他国の働き方」 1位はオランダの『時間貯蓄制度』

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働き方を工夫しようという取り組みは日本のみならず、世界中で行われている。海外の働き方を見てみると、日本では行われていない一風変わった施策で一定の効果を上げている国々もあるようだ。それらを踏まえ、株式会社エアトリが2018年5月に、10代~70代の男女849名を対象に「他国の働き方」に関する調査を実施。海外で取り入れられている様々な「働き方」において、日本でも導入できそうな施策がないか回答を求めた結果からは、日本人独特の仕事観、ならびに働き方観が見えてきた。

日本人の働き方の理想と現実

同調査では対象者に対し、「他国の働き方について理想的なものはどれですか?また、各働き方について実際に日本でも取り入れることができそうなものはどれですか?」と尋ねている。

「理想的な働き方」の回答率1位はブラジルの『バケーション休暇』(14.3%)。バケーション休暇とは、1年のうちに連続30日の有給を与えなければいけない、という制度。しかし、この働き方に対し「実際に日本でも取り入れられそう」と答えた人はわずが8.2%。“あくまでも理想と現実は別である”ということだろう。

一方、「実際に日本でも取り入れられそう」な働き方の1位は、『副業/ダブルワーク』(13.5%)。これはもはや副業が文化になっているベトナムが代表的だ。終身雇用制度のないベトナムでは副業を禁止しておらず、20代でも本業を持ちながら副業をする人は珍しくない。なお、これを「理想的な働き方」とする人は9.3%となり、存外に伸びが少ない。

いずれにしても、「理想の働き方」を尋ね、それを「日本でも取り入れられるかどうか」を尋ねると、理想と現実がはっきりと乖離していることがわかる。

ここに同調査で示された各国の代表的な働き方を記載する。

●労働時間の制限(ドイツ)
1日10時間を超える労働を法律で禁止

●副業/ダブルワーク(ベトナム)
ベトナムでは複数の仕事を行うことが当たり前であり、過半数が兼業している。

●子連れ出勤(タイ)
社会全体で子育てを行うという文化であり、子連れ出社も珍しくない。

●バケーション休暇(ブラジル)
1年のうちに連続30日の有給を与えなければいけない。

●フレキシブルワーク(アメリカ)
完全成果制。在宅勤務など働く場所や、労働時間も完全自由。

●圧縮労働時間制(イギリス)
1日の労働時間を延ばす代わりに週の労働日数を少なくできる。

●親休暇法(スウェーデン)
子供が8歳になるか基礎学校の第1学年を終了するまでに合計480日間の休暇を取得できる。

●時間貯蓄制度(オランダ)
残業や休日出勤など所定外の労働時間を貯蓄し、後日、有給休暇などに振り替えて利用できる。

●日曜勤務(フランス)
日曜出勤で給与が平日の倍になるなど、高待遇となる。

※上記は記載の国の企業全てで取り入れられているとは限らない。また、その後の法改正等で変更となっている場合もあり。なお、細かい条件等の記載を省く。

まとまった休暇取得が満足度につながる

ここでブラジルの「バケーション制度」がなぜ日本人の理想の働き方1位となったか、また、ベトナムの「副業/ダブルワーク」がなぜ日本でも取り入れられそうな働き方1位となったか、その背景を順に検証してみる。

ランスタッド株式会社の研究機関であるランスタッド・リサーチインスティテュート(RRI)は、2017年5〜6月に日本国内の労働者意識調査を実施している。これは日本国内で就労する20歳~69歳の労働者1,800名を対象に「休暇」に関する調査をしたものだ。

これによると、1年間で実際に取得する休日数に対して満足している層は全体で35.8%だった。一方で休日数に不満足な層の傾向TOP3としては、1位が「未消化の有給休暇が多い」(82.0%)、2位が「まとまった休暇が取りにくい」(80.4%)、3位が「勤務時間・形態の自由度がない」(64.9%)という結果だった。

「未消化の有給休暇」については休日数の満足度が高い層においても45.8%が感じている不満のようだ。しかし、「まとまった休暇が取りにくい」という不満の割合は35.1%で、これは満足度が低い層(80.4%)の半分以下である。つまり、休日の満足度は、休日数そのものでなく、休暇をまとめて取得出来るかどうか、が重要であると推測されることになる。

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