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ダイバーシティ、女性活躍推進に課題。7割近くが効果「見えにくい」の声

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「ダイバーシティ」の重要性を認識するも、約7割は「効果見えにくい」

これに対して、企業側がとらえる女性活躍推進は、ダイバーシティの観点から考えられることが多い。ダイバーシティとは、働き方も含めた人材の多様性を意味する用語だ。特に国籍や性別の多様性について、労働力人口減少への対策としても注目が集まっている。

ダイバーシティの実現によるメリットは、優秀な人材が確保できることだけではない。たとえば、視点の多様性を商品・サービスに活かせることのほか、ワークライフバランス改善による生産性向上、従業員のモチベーションアップなどが期待できる。

このような理由から、多くの人が一労働者としてはダイバーシティを重要視するようになってきている。
総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社が実施した、働く人のダイバーシティに関する意識調査によると、「ダイバーシティが重要であるか」という質問に対し、「非常にそう思う」「そう思う」の回答合計は7割以上に達した。特に、役職別では役員や部長の層、性別では女性のほうが、ダイバーシティをより重視しているという結果が出ている。
「ダイバーシティ」の重要性を認識するも、約7割は「効果見えにくい」

一方で、企業の取り組みは必ずしも進んでいるとは言えない。同調査によると、勤務先のダイバーシティに対する取り組み状況について、「推進していない」と回答した人が約4割だった。その原因としては、ダイバーシティ推進によってもたらされる「変化」へのネガティブなイメージによるものが大きいだろう。同調査によると、ダイバーシティの推進によって「人事評価が難しくなる」「人財の管理や育成が難しくなる」「負荷が大きくなる社員が生じる」「一部の社員が優遇されてしまう」などと回答している人が多くなっている。

また、ダイバーシティ推進の効果が現れづらいことも影響していると考えられる。調査では、ダイバーシティに対する取り組みの効果について、「わからない」と回答した人が7割近くに上っていた。成果が見えにくいなか、なかなか取り組みに踏み込めないという企業の本音が見て取れる。

ダイバーシティ実現のための課題、意識改革と制度整備

ダイバーシティを推進するために、第一に重要だと考えられるのは企業内の意識改革だろう。特に管理職層・経営陣において、女性活躍推進を含むダイバーシティに対する正しい理解が求められる。

そのうえで、ダイバーシティを推進するための制度を整備していく必要がある。女性をはじめ、障がい者や外国人の採用・登用していくうえでは、先の調査結果にもあったように、在宅勤務・時短勤務など、それ自体がダイバーシティにつながる多様な働き方のための制度をととのえることが不可欠である。加えて、その多様な働き方に対応できる評価制度・人事管理制度を整備する必要がある。さらに、業務負荷が偏らないような業務整理・再分担をしていくことも大切になる。

女性活躍推進法は施行から10年間の時限立法となっている。この間に、働き方の多様化はますます進んでいくだろう。各企業が、女性も含めた多様な人材が活躍できるダイバーシティを、どれだけ推進できるかが問われている。

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