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持ち帰り残業、管理職への過重負担、外注化促進による空洞化…注意すべき働き方改革の弊害

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請負業態や管理職などへの負担増で拡大する“格差”

 請負・受託業者や管理職など、一部の業態・役職者への負担増も懸念される。
 残業時間を減らすべく、まず考えられるのが業務のアウトソース化である。
 請負・受託業態、中でも中小企業は人員や取引関係などの都合上、自社でコントロールできる範囲には限界があり、顧客要望に応えるべく、労働時間が長引いてしまいがちである。2017年3月に東京商工リサーチが行った「『長時間労働』に関するアンケート調査」によると、中小企業における長時間労働の理由でもっとも多かったのが、「取引先への納期や発注量に対応するため」(40.6%)、2番目に多かったのは「仕事量に対して人手が不足している」(22.9%)だという。そうした「しわ寄せ」により、従業員規模や業態における“格差”が生じ始めている。
請負業態や管理職などへの負担増で拡大する“格差”

 また、管理職へと負担が増す企業内の “格差”も見逃せない。
 管理職は自分の部門における残業を減らすよう指示され、是正されない場合は人事評価を下げる企業もあるという。また、管理職たる本人は残業上限規定の対象外となっているため、残業を抑制している部下の業務を引き受けなければならないケースも発生している。
 本来の管理職が担うべき役割から乖離し、企業の競争力を落としてしまいかねない弊害といえるだろう。


 より短時間で効率的に仕事を行い、ワーク・ライフ・バランスを実現させることが「働き方改革」の一つの方向性ではあるが、表面上の残業時間削減を目的としてしまうと多くの弊害を産んでしまいかねない。企業は自社のビジネスあるいは業務フローをしっかりと把握し、根本的な改善に取り組む必要がある。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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