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大学へと回帰するアメリカの中高年が急増

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技術革新のスピードは格段に早くなっており、大学で学んだことを一生活かせる時代は終わった。現場での経験や会社が用意した研修だけでは、市場で必要とされる人材でいつづけるのは困難だ。その状況は先進国でも同じようで、米国では大学や大学院に再入学して学ぶ40代~50代が急増している。

USニュースの記事によると、1987年から2007年までの間に、大学院で勉強する40歳以上の学生は2倍になっていると言う。ただ40~50代前半は、住宅ローンの支払いや子供の教育費など、人生の中で最も支出の多い時期でもある。教育省によると、アメリカの大学院の平均年間授業料は、2010年に公立大学で8,763ドル、私立学校で20,368ドル。子どもも私立大学に在学していれば、日本円にして年間400万円を超える出費となる。

統計によれば、修士号取得者は、学士の学位を持つ人よりも18%以上多く稼いでいるが、投資が回収できるかどうかは、専攻分野によって大きく異なる。ジョージタウン大学のセンター・オン・エデュケーション・アンド・ワークフォースによれば、エンジニアの修士号を取得した者の平均給与は約10万ドルだが、英語学の修士号の場合は5万ドル程度と約2倍の差が生じている。

「もしあなたが45歳で、借金を返済するために会社に20年残っているのだとしたら、それに価値を見出すことはできますか? 投資が回収できるかどうか考慮するべきです。卒業して5年以内に回収できないのなら、その学位にいったいどんな意味があると言えるのでしょう?」。エグゼクティブサーチ会社のケイ/ベースマンの代表、エリック·ディッカーソンはそう警告する。

一方、評議会のデブラ·スチュワート会長は「急成長している職業の多くでは、大学院学位が不可欠です」と述べ、修士号は組織の中での昇進にも有利だと述べている。

 アメリカは法律で年齢による就職差別が禁じられており、法律では生涯にわたって働き続けられるため、日本とは事情は異なる。とはいえ、日本のサラリーマンの年収のピークは50代前半まで。役員などピラミッドの頂点近くに達した人を除き、その後は下降線をたどっていく。さらに60代に入って会社に残れる人の数は678万人と、55~59歳の1263万人から半数近くに減ってしまう。60代を迎えても仕事のオファーがある人材となるために、何をどう学べばいいのか? 男性の平均寿命が80歳を越えたいま、40代以降のキャリア形成は重要なテーマだ。

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