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コロナ禍で企業は2021年度の業績見通しをどう考えているのか。収益の増減予想は互角?

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株式会社帝国データバンク(TDB)は2021年4月14日、2021年度の業績見通しに関する企業の意識について行った調査の結果を発表した。調査期間は2021年3月18日~31日、全国の企業1万1,261社から回答を得た。これにより、国内景気の動向や予測が明らかとなった。なお、本調査は2009年より毎年行っている「TDB景気動向調査」の2021年3月調査とともに実施している。

2021年度の収益は「増加予測」と「減少予測」が拮抗

昨今の国内景気は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により大きく揺れ動いている状況だ。「まん延防止等重点措置」が感染拡大地域に適用されるなど、今後も新型コロナによる経済への影響が懸念される一方で、東京五輪やパラリンピックの開催による、景気回復も期待されている。企業では、2021年度の業績見通しをどのように捉えているのだろうか。

はじめに、「2021年度の見通し」を尋ねた。すると「増収増益」は27.4%となり、新型コロナの影響が広がり始めていた2020年3月の調査時の「2020年度見通し」(13.5%)からは、13.9ポイント増加する結果となった。一方、「減収減益」は26%となり、前回調査の44.4%から18.4ポイント下がっている。

2021年度の業績見通しは、「増収増益」と「減収減益」が拮抗していることが明らかとなった。
2021年度の収益は「増加予測」と「減少予測」が拮抗

業績への上振れ・下振れ材料はともに、新型コロナの動向が左右か

次に、「2021年度業績見通しの上振れ材料」を尋ねると、「感染症の収束」が45.6%と最も多い結果に。次位の「個人消費の回復」は42.9%と、前回調査の34.8%より8.1ポイント増加していることがわかった。以下、「公共事業の増加」が20.9%、財政・金融政策や成長戦略、規制緩和などの「経済政策の拡大」18.2%と続いた。前回調査から、上位項目に大きな変動は見られないものの、「個人消費の回復が上振れ材料となる」と考える企業は増加傾向にあることがうかがえる。

また、「2021年度業績見通しの下振れ材料」を尋ねると、「感染症の拡大」が54.7%と最も多かった。前回調査の62%よりは低下したものの、突出して高い結果となっている。以下、「個人消費の一段の低迷」が35.4%、「所得の減少」が25.5%、「行動制限や外出自粛の実施・拡大」23.9%と続いた。

企業からは、「感染症拡大を防げれば経済の立て直しが期待できる」(食料・飲料卸売、北海道)、「DXの推進によってIT需要が増加している」(ソフト受託開発、東京都)など、前向きな声が聞かれた。一方で、「業界の原材料不足が深刻化する可能性が高い」(スポーツ用品卸売、愛知県)、「受注の減少や製品供給の遅延に懸念がある」(鍛工品製造、広島県)などの声もあり、業界によって見通しはさまざまなようだ。
業績への上振れ・下振れ材料はともに、新型コロナの動向が左右か

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