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理系学生はブラック企業に甘い?

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8月1日の大手企業の選考開始から早くも約1ヶ月。リクルートキャリア調査によると、8月15日現在で、少なくとも1社から内定を得ている学生は7割を超えており、8月末現在ではさらに多くの学生が内定を得ていることでしょう。7月時点では、8月からの大手企業の選考開始を前に就職活動を終了する学生は、内定保有者のうち1割程度にとどまっていましたが、現在では多くの学生が終了を視野に入れていることでしょう。

「視野に入れている」と表現したのは、実質的にはすでに就活は「終了」しているものの、心理的には終了していないからです。どういうことでしょうか?
「マリッジブルー」という言葉はご存知かと思います。「マリッジブルー」とは、結婚を決めた花嫁が、「果たしてこの人と本当に結婚してしまっていいのか」「相手はこの人なのか」と漠然と不安になってしまうことです。「マリッジブルー」と同様な心理状態を「会社」に対して持ってしまうのが「内定ブルー」です。
本来はうれしいはずの「内定」ですが、時間が経てば経つほど、新たな不安が生まれてきます。自分がした企業選択に対して、「本当にこの会社でよかったのか」「希望と違う職種に配属されたらどうしよう」「地方に配属されたらどうしよう」「同期とうまくやっていけるのか」「社会人としてやっていけるか」と思い悩むわけです。中でもここ数年増えているのが、「ブラック企業だったらどうしよう」というものです。
消費者(ユーザー)に優しい会社が、必ずしも社員にも優しい会社であるとは言い切れません。大手企業に内定した学生を含めて、内定保有者の実に9割前後が自分の内定企業を「ブラック企業だったらどうしよう」と不安になるようです。
ところで、学生が考える「ブラック企業」とは、どんな企業でしょうか。HR総研が就活生を対象に実施した調査によると、文系学生と理系学生では若干捉え方が異なるようです。

「ブラック企業」の特徴として挙がった上位は、文理ともに「残業代が支払われない」「離職者が多い」「パワーハラスメントが多い」で、特に「残業代が支払われない」を選んだ人は、文系・理系ともに8割を超えています。
文系と理系で考え方の違いが出たのは、勤務時間数に関する項目です。文系では「休日出勤が多い」51%、「残業が多い」39%と、勤務時間数に関する項目が比較的上位に来ていますが、一方の理系では、「休日出勤が多い」39%、「残業が多い」28%と、文系と比べると10ポイント以上も低くなっています。理系の方が勤務時間については寛容であるようです。これは、理系学生の普段の学生生活が影響しているものと思われます。研究室での実験では、時には徹夜になることもあるなど、長時間勤務をすでに経験しており、必要であるならばそれも致し方なしとの考え方ができているのでしょう。
ただし、理系といえども学生はアルバイトを通じて、成果ではなく、拘束されている(役務を提供している)時間に対する給料(時給制)しか経験していないわけで、「裁量労働制」のような労働時間と報酬が連動しない働き方になじむのには、少々時間がかかるのかもしれません。「裁量労働制」の会社はブラック企業だと思われないように注意したいものですね。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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