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シャープの大幅減資は意味があったのか ~経営の迷走が増幅する不信感~

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5月にシャープが経営再建策の一環として発表した大幅減資は、大きな波紋を呼んだ。特に当初は資本金を中小企業並みの1億円にするということで、マスコミなどからは税金逃れとの批判が集中し、株式市場では株価が大幅下落。これを受けてシャープは急遽、正式発表で資本金を5億円に修正するという迷走ぶりだった。3か月経った今も明るい兆しの見えないシャープの経営。果たして大幅減資にはどんな意味があったのだろうか?

なりふり構わぬ奇策?

5月9日、日本経済新聞から最初にこの減資策が伝えられたとき、世論・マスコミの反応で目立ったのは「資本金1億円は中小企業の額であり、シャープは税法上の優遇措置を受けようとしている」といったものだった。たしかにこれまでの資本金約1200億円、連結売上高約3兆円、従業員約5万人の大企業としてはあまりに現実からかけ離れていると言えなくもない。
東京株式市場は週明け11日シャープの株価がストップ安まで急落し、宮沢経済産業相は大幅減資について「違和感がある」と発言した。こうした騒ぎを受けてシャープは5億円に修正したが、シャープの事業規模を考えると、これでも依然として違和感が残った。

税制優遇措置のメリットはそもそもなかった

しかし経済・金融の専門家からは、こうしたマスコミ・世間一般の論調とは別の角度から今回の減資策をとらえる指摘が出てきた。大幅減資の目的は新規の資金調達を容易にすることであり、そもそも税制優遇効果はそれほどないというのだ。
たとえば経済解説サイト「THE PAGE」の5月16日の記事「各方面から批判が殺到、シャープの減資ってどんな措置?(The Capital Tribune Japan)」では、資本金1億円以下の中小企業を対象とした優遇税制で「シャープにとって効果があるのは外形標準課税の適用除外など一部に」留まり、節税金額は数億〜十数億円。シャープの企業規模からすればメリットはごくわずかであるとしている。

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