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若者の理想の働き方調査を実施 人材獲得には柔軟な働き方とIT環境導入がカギ

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 総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社のコンサルティングカンパニーであるワークスイッチコンサルティングは、社会人1年目から3年目までの若者300人を対象に、「理想の働き方に関する調査」を行い、その結果を発表した。
 今回の調査から見えてきたのは、若者は時間や場所にとらわれない働き方を望んでおり、これまで常識とされてきた働き方の早急な改善が求められる現実だった。若年層における採用・定着は課題となっている企業が多いが、どういった志向を持ち、対策を講じる必要があるのだろうか。

「残業ゼロで成果を出すタイプ」が理想の上司が8割

 まず、「夜遅くまで残業でバリバリ働きながら成果を出す人」と「残業ゼロで定時に帰宅しながら成果を出す人」のどちらが上司として憧れるかという質問をしたところ、「残業ゼロで成果を出す人」の回答が82%と圧倒的に高かったのに対し、実際に身近にいる上司のタイプは「残業ゼロで成果を出す人」(28%)と理想とはかけ離れていることが分かった。
 さらに、理想的な通勤スタイルについての質問に対しては 「通勤ラッシュを避けて出社」 (62%)や「業務内容によっては勤務場所を自分の意志で決定できる」(47%)が高くなっているが、理想の通勤時間については約8割の若者が片道30分未満の通勤時間を理想としていることから、多くの若者が通勤ストレスを緩和したいと考えていることや、オフィス以外での仕事が可能など、柔軟な働き方を求めていることがうかがえた。

理想のプライベート実現のためには、勤務時間は5.5時間以内

 また、理想のプライベート時間に関する質問を実施、9割の若者の理想を実現するという観点で算出した勤務時間は5.5時間以内という結果になった。算出方法は若者が理想とする「通勤往復2時間以内」「食事トータル2.5時間以内」「睡眠9時間以内」「趣味・自己啓発5時間以内」の計18.5時間を1日24時間からマイナス。
さらに、仕事を楽しくするために会社にあると嬉しい取り組みは、1位「お昼寝タイムとスペース」(62%)、2位「服装の自由」(48%)、3位「朝食の支給」(44%)となっており、これらの要望を企業が叶えるためには、勤務時間や働き方の改善が必要になってくるだろう。

 これまでの調査結果を見ると、残業が当たり前でバリバリ働く従来の働き方は、若者に到底受け入れられないと言えるだろうし、若者をつなぎとめるに、企業はこれまでの常識の枠から抜け出し、若者の意見を取り入れた働き方にシフトしていくことが求められるかもしれない。
理想のプライベート実現のためには、勤務時間は5.5時間以内

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