
株式会社アイキューブドシステムズは、関東地方在住のオフィスワーカーを対象とした「労働環境とストレスに関する実態調査」の結果を公表した(2017年5月15日)。残業に対する規制の厳格化が叫ばれているなか、同調査によって「隠れ残業」という目に見えない長時間労働の実態が明らかになった。
こうした実態を踏まえ、同社は、自社のモバイルデバイス管理サービス「CLOMO MDM」に新機能「ワーク・スマート」を搭載。「隠れ残業」をデバイス側から防止する取り組みが注目される。
こうした実態を踏まえ、同社は、自社のモバイルデバイス管理サービス「CLOMO MDM」に新機能「ワーク・スマート」を搭載。「隠れ残業」をデバイス側から防止する取り組みが注目される。
持ち帰り残業の8割以上が「隠れ残業」という実態
同調査は、関東地方1都3県在住の20代から50代のオフィスワーカー824名を対象に実施された。
注目すべきは、仕事を会社から持ち帰っている人の8割以上が、それを会社に申告していない、いわゆる「隠れ残業」をしているという点である。
調査によると、「仕事を持ち帰り、自宅や外出先で早朝・夜間・休日などに仕事をしている」と回答した人は約5割(44.8%)だった。月平均の持ち帰り残業時間は、5時間未満が最多の50.8%であったが、20時間以上も11.7%、なかには80時間以上と回答した人もいる。これは1ヵ月のうち20日間が勤務日だとすると、1日4時間以上持ち帰り残業をしているという計算だ。さらに持ち帰り残業をしている人(360人)のうち、会社に申告していない残業時間がある人は8割を超える(83.4%)ことが判明した。
ICTの普及によって、いつでもどこでも仕事ができるようになり、仕事を持ち帰りやすくなった。持ち帰り残業まではいかなくとも、自宅で仕事用のメールをチェックした経験のある人は多いだろう。そうした職場の外での業務については、本来、制度面・デバイス管理面で一定の規制を設けて人事管理する必要があるのだが、多くの企業において、ルール作りが追いついていないのが現状だ。その結果、持ち帰り残業については、本人や現場のモラルに依存していることが多いといえるだろう。
注目すべきは、仕事を会社から持ち帰っている人の8割以上が、それを会社に申告していない、いわゆる「隠れ残業」をしているという点である。
調査によると、「仕事を持ち帰り、自宅や外出先で早朝・夜間・休日などに仕事をしている」と回答した人は約5割(44.8%)だった。月平均の持ち帰り残業時間は、5時間未満が最多の50.8%であったが、20時間以上も11.7%、なかには80時間以上と回答した人もいる。これは1ヵ月のうち20日間が勤務日だとすると、1日4時間以上持ち帰り残業をしているという計算だ。さらに持ち帰り残業をしている人(360人)のうち、会社に申告していない残業時間がある人は8割を超える(83.4%)ことが判明した。
ICTの普及によって、いつでもどこでも仕事ができるようになり、仕事を持ち帰りやすくなった。持ち帰り残業まではいかなくとも、自宅で仕事用のメールをチェックした経験のある人は多いだろう。そうした職場の外での業務については、本来、制度面・デバイス管理面で一定の規制を設けて人事管理する必要があるのだが、多くの企業において、ルール作りが追いついていないのが現状だ。その結果、持ち帰り残業については、本人や現場のモラルに依存していることが多いといえるだろう。
隠れ残業による従業員のストレスが企業に与える悪影響
また隠れ残業は、従業員の業務パフォーマンスやモチベーションの低下につながることが、調査から明らかになっている。
調査結果によると、「隠れ残業をしている」人の65.2%が、現在の会社を辞めたいという意思を持っているという。これは隠れ残業をしていない人の1.2倍の割合だ。
さらに、隠れ残業が従業員の心身の健康を害しているといえる点も見逃せない。仕事のストレスが原因で医師の診察を受けたことがある人は約20%で、5人に1人の割合だ。仕事によるストレスの要因として、42.4%が「長時間労働」を挙げている。
このことについて、医師であり株式会社Studio Gift Handsの代表取締役三宅琢氏は、「隠れ残業を放置している企業風土が、働き方と企業経営に関する負の連鎖を導いている」と指摘する。自身の業務を適正に管理されていないことに対して、職場への不信感がつのると、従業員は心身の不調を抱えるなどして、仕事のパフォーマンスの低下につながってしまうことが考えられる。パフォーマンスが下がると、さらに隠れ残業をしなければならなくなり、こうした負の連鎖が従業員の離職を招き、企業体質の弱体化につながる危険性もありそうだ。
調査結果によると、「隠れ残業をしている」人の65.2%が、現在の会社を辞めたいという意思を持っているという。これは隠れ残業をしていない人の1.2倍の割合だ。
さらに、隠れ残業が従業員の心身の健康を害しているといえる点も見逃せない。仕事のストレスが原因で医師の診察を受けたことがある人は約20%で、5人に1人の割合だ。仕事によるストレスの要因として、42.4%が「長時間労働」を挙げている。
このことについて、医師であり株式会社Studio Gift Handsの代表取締役三宅琢氏は、「隠れ残業を放置している企業風土が、働き方と企業経営に関する負の連鎖を導いている」と指摘する。自身の業務を適正に管理されていないことに対して、職場への不信感がつのると、従業員は心身の不調を抱えるなどして、仕事のパフォーマンスの低下につながってしまうことが考えられる。パフォーマンスが下がると、さらに隠れ残業をしなければならなくなり、こうした負の連鎖が従業員の離職を招き、企業体質の弱体化につながる危険性もありそうだ。
お気に入りに登録