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最高益更新! ドコモの好調はどこまで続く

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 最近の携帯電話の話題といえば格安スマホのことばかり。シェアも10%近くにまで伸びてきた。その分、既存3社が食われているはずだが、先日発表されたNTTドコモの決算は大幅な増収増益だった。なぜ好調なのか。そしていつまで続くのか。文=本誌/関 慎夫

総務省の指導はドコモに追い風

 NTTドコモの業績が好調だ。1月27日に発表した今期第3四半期決算によると、売上高は前年同期比2.5%増の3兆4696万円、営業利益は同22.9%増の8423億円と、過去最高を記録した中間決算の勢いを維持している。

 格安スマホが勢いを増す中、ドコモの好調は意外な気もするが、現在、出回っている格安スマホの大半がドコモの回線を利用しているため、普及すればするほど、ドコモの契約者数が増える。しかしそれだけではない。「純粋な」ドコモ契約者も増えているのだ。

 昨年9月末の契約者数は前年比132万件増の7294万契約。これには格安スマホ分も含まれるが、auの64万件増、ソフトバンクの1万8500件減と比べても、ドコモの突出ぶりが目立っている。

 auがUQモバイル、ソフトバンクがYモバイルと、それぞれサブブランドで割安なサービスを提供しているが、ドコモにはそれがない。そのため、格安スマホによってもっとも影響を受けるのはドコモかと思われていたが、実際にはそうならなかった。その背景には、総務省の指導の影響があるという。

 「総務省の指導により端末0円販売などができなくなった分、他社への流出が減っている」と語るのは、都内のドコモショップの店員だ。

 端末0円が常識だった頃、ドコモはauやソフトバンクの草刈り場になっていた。他の2社が派手なCMを流し、インセンティブを積み増したのに対し、ガリバーであるドコモはそこまで思い切った施策を打てず、シェアを落とし続けていた。それだけに総務省の指導はドコモにとって追い風になった。また懸念された格安スマホへの移行も思ったほどではなく、各携帯ショップに話を聞いても、ソフトバンクユーザーのほうがはるかに格安スマホに流れている。

 解約率からもそれは明らかで、昨年7~9月期のドコモの解約率は0.53%と、auの0.72%、ソフトバンクの1.06%に比べて極めて低い。

 ここから見えてくるのは、これまで価格訴求の色彩のもっとも濃かったソフトバンクは、それ以上に安い格安スマホの影響を大きく受けたのに対し、価格よりサービスの充実を訴えてきたドコモの「被害」は最小限ですんだということだ。

 それを象徴するのが「スマートライフ事業」の伸びだ。スマートライフ事業とは通信事業以外の分野で、売上高は前年同期比6%増、営業利益は同30%増の高い伸びを示した。中でも「あんしん系サポート」(遠隔ロックや携帯位置検索等)やコンテンツサービスの利用が増えている。またクレジットカードの「dカードGOLD」の発行枚数が200万枚を超えるなど、金融・決済サービスも好調だ。

 もともとドコモは、1999年に「iモード」を始めて以来、コンテンツサービスに力を入れてきた。スマホ全盛時代となり、コンテンツの重要性はより増しており、長年の取り組みが実を結び始めた。

 また、「はじめてスマホ割キャンペーン」などドコモ内でフィーチャーフォンからスマホへの乗り換えを勧めるためのキャンペーンを展開したことが、他社への流出を防ぐと同時に収益に大きく貢献した。

これから本格化する格安スマホとの闘い

 しかし油断は禁物だ。今の好調がいつまでも持続する保証はどこにもない。前述のように、これまでのところ格安スマホの影響は限定的だが、今後、さらに拡大していくことは確実で、当然、ドコモの経営にも影響を与えるのは間違いない。

 格安スマホは、料金こそ安いが、通信速度やサービスは、既存3社に比べはるかに劣っていた。それでも最近は、以前に比べれば速度も上がり、また店舗を開設するなど、対人サービスに力を入れるところも出始めた。これがさらに進めば、これまで格安スマホに興味を示さなかった人たちも動き始める。スマホ料金が高いと考えている人はユーザーの8割以上にも上ることから、この流れを食い止めるのは至難の業だ。

 ドコモとしては、コンテンツや金融・決済サービスをさらに充実させることで顧客囲い込みを一層進めていくが、それだけでは人口減少時代を迎え、流出を軽減することはできても、新規加入者を増やすことは難しい。他の2社では、料金の安いUQとYモバイルを入り口に顧客を誘導できるが、ドコモは「サブブランドはやらない」と明言しているからそれは不可能。そこで648円と極端に安いスマホ端末を独自に販売するなど、格安指向のユーザーをも取り込もうとしている。

 携帯3社の戦いは、いち早くスマホ(iPhone)を発売したソフトバンクが序盤で大戦果を収め、その後、auが巻き返すという構図だった。しかしここにきてドコモが安定性を発揮、覇権を握り続けている。

 しかしもはや3社間の争いではない。格安スマホという新規参入組により大混戦になった。携帯ウォーズはこれから本格化する。



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