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戦略の「実行」文化を醸成し、
勝ち続ける組織へ。

取材:フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 取締役副社長
国立大学法人筑波大学 客員教授 竹村 富士徳氏

フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社

戦略に基づき、最重要目標を実行できる自走式組織への変革を促す
コンサルティングカンパニー

ビジネスで勝っていくための戦略を経営陣が立てても、現場では目の前の業務に追われるばかりで、戦略を十分に実行できていない。期待通りに業績が上がらない…。こんな悩みを抱える企業は少なくないだろう。国内市場を主戦場とするサービス会社B社も、そうした企業のひとつ。「現状のままでは会社の将来は厳しい。変わらなければ」と危機感を持ったB社の経営陣は、どのような手を打ったのだろうか? 全世界で2,500社以上が導入する戦略実行プログラム、「実行の4つの規律」を提供しているフランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社の取締役副社長、竹村 富士徳氏にお話をお聞きし、実際にあったB社の事例を紹介しよう。

人に関して、ビジネスの結果に結びつく施策はないか

2017年のある日のこと、オフィスのパソコンに向かって情報収集していた藤井 信司(仮名)は、あるエグゼクティブ向けセミナーに目を留めた。

「これはいいかもしれない。行ってみよう」

藤井は、サービス業B社の取締役である。B社は業界のリーディングカンパニーとして確かな地位を築いている中堅上場企業なのだが、この業界では顧客のニーズが近年大きく多様化してきていた。旧来のサービスを提供するだけでは、今後、生き残ることは難しいだろう。「わが社もこのままではいけない」という藤井の危機感は強かった。

サービス業の生命線は人だ。そして、その能力を高める人材育成プログラムは世の中に無数にある。藤井は人材育成には熱心に取り組んできたつもりだが、それらがビジネスの結果に直接結びついているという実感が、今ひとつ得られないでいた。また、組織全体を見渡してみると、経営陣の危機感が社員に伝わっていないように思えるのも気がかりだった。どこか社員と距離が生まれているような、例えば経営陣が事業戦略を示しても、社員が熱意を持ってそれを実行する状況になっていないような、そんな懸念を抱いていた。何か打開策はないかと考えていた中で、引きつけられたのが「戦略を実行できる組織、実行できない組織」というセミナーのタイトルだった。

そのセミナー当日。会場に集まったエグゼクティブたちの中に、藤井の姿があった。セミナーを実施するのは、米国生まれの戦略実行プログラム、「実行の4つの規律」を提供しているフランクリン・コヴィー・ジャパン。プレゼンターを務める同社の取締役副社長 竹村 富士徳は、エグゼクティブたちに問いかけた。

「なぜ、多くの組織は重要な戦略を『実行』できないのでしょうか?」

目標の曖昧さ、コミットメントの欠如、報告責任の欠如……。竹村が挙げていく「組織が戦略を実行できない理由」はどれも、藤井にとって大いに心当たりがあるものだった。戦略と実行は切り離すことができず、どんなに緻密で精巧な戦略も実行が伴わなければ意味をなさない。「実行」こそが、近年、多くの経営者やリーダーたちを悩ませている重要なテーマだ。

フランクリン・コヴィー社が、約10年の研究と実践を繰り返して見いだした「実行できない組織の特徴」について話を聞くうちに、藤井はある確信を持つに至った。今まで自分が自社で掲げてきた目標や戦略は、十分に具体的なつもりで、実は実行と結びつかない曖昧なものだったのだ。

興味深げに話を聞くエグゼクティブたちを前に、説明を続ける竹村。セミナーが終わると、数日後にフランクリン・コヴィー・ジャパンの営業担当者からフォローの電話があった。

「次のステップとなるエグゼクティブ・オーバービューを実施なさいませんか。私どもが御社に伺い、経営層の方々にプレゼンテーションをさせていただきます」

藤井の答えは、イエスだった。

戦略の実行を妨げているのは「竜巻業務」

B社のミーティングルームには、エグゼクティブ・オーバービューに出席するメンバーが集まっていた。社長、藤井をはじめとする取締役、加えて人事部門のトップだ。セミナーでプレゼンターを務めた竹村が、この日も話し始めた。

「ビジネス環境の変化に対応し、勝ち続けていくためには、今後を見据えた戦略目標を立て、実務の中でその戦略に日々取り組まなければなりません。しかし、現場の方々はそれどころではないのが現実です。なぜなら、現場には、日常のルーティンワーク、予期せぬ緊急事項という“竜巻”が吹き荒れているからです。御社の現場の方々の業務全体の中で、この竜巻業務は何割ぐらいあると思われますか?」

顔を見合わせる経営陣。やがて1人が答えた。

「少なくとも8割です。ほとんどが竜巻業務かもしれません」

この竜巻(日々の多忙な業務)が戦略の実行を妨げているという竹村の説明は、経営陣にとって納得できるものだった。

「しかし、この竜巻の中にあっても、組織の目標や戦略に基づいて行動している方々が、実はどの組織にもいらっしゃいます。多くの場合、そういう方々はハイパフォーマーと呼ばれています」

確かにそうだ。経営陣が頷くと、竹村が再び問う。

「そういう方々が、御社の従業員全体の中で何割ぐらいいらっしゃいますか?」

「……1割か2割でしょう」

「その1割か2割の方々を8割にすることができたら、組織にどんなことが起こるでしょうか。この、戦略的な活動を組織の8割の方が実行可能な形に落とし込み、定着させることが、『実行の4つの規律』の目的です。そうすることで、戦略と実行の間にあるギャップを埋めていくことが可能です」

経営陣の表情が変わった。それができれば、わが社は変わる。

このあと、インタビューはまだまだ続きます。

  • 業績へのインパクトを考えると、費用対効果は?
  • 最重要目標はどのように設定すべきか
  • プログラム導入から成果につなげたB社の取り組み
  • 実行できる組織文化の定着に欠かせないものとは

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