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エンゲージメント

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 「エンゲージメント」とは「約束」の意味だが、マーケティングや人材活用など企業活動の現場では、事業体の成功の可否を左右するメンバー間、個人と組織との結びつきを強化するための諸施策を指す。

 例えば「従業員エンゲージメント」とは、従業員がどれだけ会社への忠誠心や愛着をもって会社の売上げ向上のために熱心に取り組んでいるかを示す。また「顧客エンゲージメント」は、顧客がどれだけその商品や企業に対して愛着心を持っているかを示すものだ。欧米の企業ではすでに多くの企業が、これらの向上を最優先課題と据えている。

 ここで注目したいのは、従業員エンゲージメントが、義務感や報酬への期待を起因とするものではないことだ。同様に顧客エンゲージメントも、製品やサービスの質に対する評価と一致していない。
 つまり、従業員にせよ顧客にせよ自発的にその企業体に向き合い、「つながり」「きずな」を求める姿勢、その企業体の向上に理屈抜きに寄与しようとする行動こそが「エンゲージメント」といえる。

 ある調査会社がエンゲージメントの調査・研究を行いデータ分析した結果、顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメントの両方の成績が良かった事業体は、成績が悪い事業体と比べ業績面も優れていたという。
 さらには顧客エンゲージメントと従業員エンゲージメント間にはプラスの相互作用も発生するようだ。互いに一方の改善点を補いながら双方を向上させ、ひいては業績全体が向上することも確認されているという。

 今後は、ヒット商品開発やニッチ市場戦略だけでなく、エンゲージメントをいかに強化するかという発想を持ち、強化のための取り組みを推進していくことが事業の継続的な発展につながっていくだろう。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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