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過重労働撲滅特別対策班

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 数年前から「ブラックバイト」「ブラック企業」が社会問題として取り上げられるようになった。
 ブラック企業とは、ときには「雇いどめ」をちらつかせながら、従業員に過重労働を日常的に課したりサービス残業を強いたり、あるいは賃金を払わないなど、労働環境が劣悪な企業を差す。
 こうした問題企業の増加を受け、さらに対応策を強化する事を目的に、厚生労働省は2015年4月、出先機関である東京労働局と大阪労働局に「過重労働撲滅特別対策班」を設置した。「過重労働撲滅特別対策班」のタスクはブラック企業を専門に取り締まること。いわば「労働Gメン」とも言うべき特別チームだ。省略して「カトク」と呼ばれている。

 このカトクの第一号案件となったのは、靴販売大手のABCマートだ。
 2015年7月、企業と役員と店長2人が、違法な長時間労働で書類送検された。池袋店では36協定未届けで長時間残業を行わせ、原宿店では36協定で定めた「月79時間」を超えて従業員に残業をさせた疑いがもたれたというものだ。
 さらにはカトクからの複数回にわたる指導があっても、改善しようとしなかったという。
 カトクでは、1)月残業時間が100時間超 2)1事業所で10人以上あるいは4分の1以上の労働者が違法残業 3)1年程度の間に3以上の事業所で違法残業 などに該当する企業名を公表するとしている。

 なりもの入りで登場したカトク。ブラックな労働環境の真の改善のためには、こうした監視の目を強化するのはもちろん、今後はさらに労働組合や、法律上の規定のあり方そのものに目を向ける必要も出てくるだろう。

 今はネットを通し、よくも悪くも、「起きたこと」が容易に世間の周知の事実になる時代。一度「ブラック企業」のレッテルが貼られると、そのイメージ回復には相当の時間とコストがかかる。
 目先の利益を追求して従業員の立場を考えない労働環境を続けていけば、ゆくゆくは事業運営の衰退につながるかもしれないことを、経営者は肝に銘じておいたほうがよいだろう。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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