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オムニチャネル

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 消費者とのチャネルを増やし多角展開するマルチチャネル戦略がここ数年もてはやされてきた。しかし、いまや単なる多角展開を超える新たな販売戦略に注目が集まっている。
それがオムニチャネル。店舗、イベント、インターネット、モバイルなどあらゆるチャネルを連携させ、どのチャネルからも顧客と接点を持とうとする戦略だ。

 オムニチャネルは消費者にウェブサイト、SNS、電話、店頭などすべて(=オムニ)の接点(=チャネル)からの買物を可能とする。消費者は、買いたい商品にのみ意識を傾ければよい。実店舗か、ネットショッピングかというように販売経路を気にせず買いたい物が手に入り、ショッピングにおける自由度が上がる。

 事例をいくつか紹介しよう。

 例えば東急百貨店では、クーポンや引換券などを取得するためのコードを、TwitterやFacebookだけでなく、店舗などで配布している。顧客は、お得に買い物したければ、ソーシャルメディアか実店舗どちらかと接点を持てばよい。

 また40代~50代対象の女性通信販売のDoCLASSE(ドゥクラッセ)は、ECサイトのほか実店舗も展開するが、さらに、『試着の代行サービス』をスタート。カタログやECサイトを見て試着をしたくても店舗には足を運べない顧客に対応するため、顧客のサイズと似た体系のコールセンターのスタッフが実際にその場で着てフィット感を伝えるというものだ。「買いたい」と思ったら、カタログ、ネット、店舗、コールセンターの試着サービスを経て購入…など、どれか一つでもチャネルがあれば商品購入につながる仕組みだ。

 その他、ウェブ上でデザインしたTシャツの生地やサイズを、ショールームで確かめられるサービスを行うtmix(ティーミックス)や、SNSを通した顧客とのコミュニケーションやアプリによるクーポン提供により実店舗への送客につなげる無印良品の仕組みなども、オムニチャネルの実践例だ。

 どんな事業体にもオムニチャネルを活用したマーケット展開のチャンスがある。とはいえ実際に導入するとなると、これまで店舗で獲得してきた顧客を、ECサイトやSNSと共有する(またはその逆)ことから、部門ごとに顧客管理や売上管理を行ってきた企業では社内の壁が立ちはだかることにもなる。オムニチャネル化はITの導入だけでなく、社内の部門を超えて企業全体で推進できるかどうかが、成功の鍵となりそうだ。

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 経営プロ編集部

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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