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内部統制

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 「内部統制」とは、社会との適正なかかわりをもちながら、健全な経営システムのもと経営目標を達成するために、組織の社員全員が守るべき社内規範のことだ。

 内部統制に対する意識が高まったきっかけは、1995年に大和証券がニューヨーク支店を舞台に起こした巨額損失事件だ。事件を教訓に内部統制に対する意識が高まり、企業内に、企業会計審議会・内部統制部会を設置し「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」を設定するといった内部統制の実務の枠組みが整っていった。

 法律で内部統制について明記されたのは2006施行の会社法と、金融商品取引法の内部統制報告制度(SOX法)だ。一般企業のみに限らず、一般社団法人や公益法人他、政府機関を含めたあらゆる組織が対象となる。

 金融庁の示した基準案「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」では内部統制が次のように定義されている。
「内部統制とは、基本的に、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令などの遵守並びに資産の保全の4つの目的が達成されているとの 合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内の全ての者によって遂行されるプロセスをいい、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング(監視活動) 及びIT(情報技術)への対応の6つの基本的要素から構成される」
ちなみに、米国の内部監査人協会の内部統制の定義では、「設定された目的と目標が達成される可能性を高めるために、経営者によってとられているあらゆる行動」とされている。日本においても、内部統制の関するあらゆる取決めを決定することも、守らせることも経営者の責任であることはアメリカと同様だ。

 6つの要素を実施するにあたっては、大企業ならITを整備したり、外部監査に委託するなど、資金を投入した社内整備に取り組める。一方、中小規模の事業体でも、資金をかけずに内部統制を強化することは十分に可能だ。

 中小企業が6つの要素を実践するにあたり、経営者がとくに意識して取り組みたいのは、従業員教育を徹底し、社会規範遵守に対する意識を高めること、仕事に集中できるよう業務環境を整備すること、業務内容を把握するため社内のホウ・レン・ソウを徹底すること。また、経営数値を読めるようにし、日頃から業績予測と実績をモニタリングすると同時に、会計データなどの業務処理を定期的に検査・検討すること。すでにルーティンとして日々行っている経営者もいるはずだ。

 ポイントは、社員一人ひとりが、整備された社内ルールに従ってきちんと日々の業務こなし、内部統制を会社の仕組みとして組み込んでしまうことだ。そうすることで自然に内部統制は社内風土として根づき、長い目で見た業績向上につながるだろう。

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