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特別読み切り

「読書をする社員」の育成が経営課題となる理由とは。読書がビジネススキルに与える影響を探る

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「読書をしない社員」は幼少期に読書習慣が身に付かなかった?

一般的に、読書習慣は幼少期に形成されると言われる。子供の頃に本を読むことが習慣になるような家庭環境で育つと、大人になっても読書を継続できる傾向にある。

例えば、本を読むことが好きな両親に育てられた場合には、子供の頃から本に触れる機会が多いため、読書が日常生活を構成する“当たり前の要素”となりやすい。反対に、両親がほとんど本を読まないなど、本に親しむ機会の少ない家庭環境に身を置いていた場合には、読書が習慣化されるケースは多くない。

幼少期に読書が習慣化できなかった場合、義務教育を終えると読書量が極端に減少し、読書習慣が身に付かないまま学生生活を終える傾向が強い。この場合、社会人になってから読書を習慣化するのは極めて困難である。

例えば、社会に出て数年を経た時点で、新たに読書習慣を身に付けようと思い立つビジネスパーソンは少なくない。その場合、現状の生活時間から読書時間を捻出しようと試みることになる。

ところが、現代人の生活時間はSNS・コンテンツ配信サービス・フリマアプリなど、IT技術に基礎を置く依存性・中毒性の高いサービスに占有されている。そのため、これらに充てている時間を継続的に短縮することがどうしてもできず、読書の習慣化を断念する事例は枚挙にいとまがない。

リーダーの読書姿勢が社員へのモデリング効果を生む

社員に読書習慣を身に付けさせようと考えた場合に、「読書の重要性を説いたうえで、あとは本人の自主性に任せる」という手法は効果的ではない。自主性に依拠した読書の習慣化は、自律性が極めて高い社員でなければ実現不可能だからである。

従って、社員に読書習慣を身に付けさせるには、一定程度、読書を強制する必要がある。ただし、その際には、リーダーも他の社員と一緒に読書をすることが重要である。部署単位で読書習慣の構築に取り組むのであれば、部長以下の全メンバーが読書を行わなければならない。企業単位で取り組むのであれば、社長以下の全役員・社員が読書を行う必要がある。

ビジネスパーソンには「上司のマネをする」という特性がある。このような仕組みを「モデリング効果」という。そのため、リーダーが読書の意義を説いたうえで、自ら熱心に読書する姿勢を見せ続ければ、他の社員の読書活動が「モデリング効果」により実効性のあるものとなりやすい。反対に、「皆に読書を命じておきながらリーダー本人は何もしない」などということがあると、社員の読書習慣構築の取り組みは全て形骸化するであろう。

管理職の58.6%が月にわずか1冊の本さえも読まないというほど(前出「上司と部下の読書事情に関する調査」/楽天ブックス)、現在、組織をつかさどるリーダーの読書量は貧困極まりない。そのため、リーダー自身も組織メンバーと一緒に「読書習慣の構築」に取り組む行為は、リーダーが「リーダーたるに相応しい力」を身に付けるという点においても、意義深いと言えよう。

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プロフィール

コンサルティングハウス プライオ 代表 大須賀 信敬(監修者)

コンサルティングハウス プライオ 代表 大須賀 信敬(監修者)

組織人事コンサルタント/中小企業診断士・特定社会保険労務士
中小企業の経営支援団体にて各種マネジメント業務に従事した後、組織運営及び人的資源管理のコンサルティングを行う中小企業診断士・社会保険労務士事務所「コンサルティングハウス プライオ」を設立。『気持ちよく働ける活性化された組織づくり』(Create the Activated Organization)に貢献することを事業理念とし、組織人事コンサルタントとして大手企業から小規模企業までさまざまな企業・組織の「ヒトにかかわる経営課題解決」に取り組んでいる。一般社団法人東京都中小企業診断士協会及び千葉県社会保険労務士会会員。
コンサルティングハウス プライオ

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