『99%の人がしていない たった1%のリーダーのコツ』(河野 英太郎 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
最近、教頭になりたがる教師がおらず、困っているというニュースを見た。企業でも「リーダーになりたくない」という人が増えているらしい。リーダーになると管理に時間ととられる、リーダーはメンバーより仕事ができなければならない、リーダーは責任をとらされる……等々、その理由はさまざまだろうが、著者は「リーダーはあくまでも役割」であり、「リーダーに求められる能力は決して特別なものではない」という。「コツ」さえつかめば、リーダーになることは難しくないというのだ。本書はその87のコツを8章に分けて紹介したものだ。
既に何らかのリーダー的な立場にある人なら、「こんなこと知ってるよ」「言われなくてもやっている」というものもたくさんあるだろう。だが、ハッとする指摘や、頭ではわかっていても、実践が難しいものもあるはずだ。
例えば、「相談する」。相談にのるのではなく、メンバーに相談することを薦めているのだ。特に自分が期待し、将来次のリーダーを任せたいと思う人材には、より難易度や機密性の高い相談をもちかけるようにする。すると頼られたメンバーはより努力し、期待に応えようとするのだという。
あるいは「温度差を受け入れる」。リーダーはチームの中で一番モチベーションが高く、「自分はこんなに一生懸命やっているのに」とメンバーのモチベーションの低さにイライラしがちだ。だが、それは見えているものや、入ってくる意識が違うのだから当たり前と考える。そして、自分が今のような意識を持てるようになったきっかけは何だったのか、それを誰が与えてくれたのか思い出し、それと同じことを自分はやっているか考えてみることを推奨している。
そのほか、「ビジョンを添える」「メリットを添える」「『やるべきこと』と『やりたいこと』の二軸で考える」「間接的に人を動かす」「昔話をしない」「1日1%でも成長させる」「いつでも暇をよそおう」「他人を頼る」などは、意外と実践するのが難しかったり、現場を経験した者からしかでてこない、ハッとさせられる内容だった。
著者の河野太郎氏は大学時代は東大水泳部主将で、大手広告代理店、外資系コンサルティング会社を経て、現在、日本アイ・ビー・エムのソーシャル事業部部長という経歴の持ち主だ。自身が数多くのプロジェクトでメンバーとリーダーの両方を経験し、そこで得たノウハウや知見、反省などが整理・凝縮されている。リーダーを目指す人、リーダーとなって悩みを抱えている人にはおススメの1冊だ。
既に何らかのリーダー的な立場にある人なら、「こんなこと知ってるよ」「言われなくてもやっている」というものもたくさんあるだろう。だが、ハッとする指摘や、頭ではわかっていても、実践が難しいものもあるはずだ。
例えば、「相談する」。相談にのるのではなく、メンバーに相談することを薦めているのだ。特に自分が期待し、将来次のリーダーを任せたいと思う人材には、より難易度や機密性の高い相談をもちかけるようにする。すると頼られたメンバーはより努力し、期待に応えようとするのだという。
あるいは「温度差を受け入れる」。リーダーはチームの中で一番モチベーションが高く、「自分はこんなに一生懸命やっているのに」とメンバーのモチベーションの低さにイライラしがちだ。だが、それは見えているものや、入ってくる意識が違うのだから当たり前と考える。そして、自分が今のような意識を持てるようになったきっかけは何だったのか、それを誰が与えてくれたのか思い出し、それと同じことを自分はやっているか考えてみることを推奨している。
そのほか、「ビジョンを添える」「メリットを添える」「『やるべきこと』と『やりたいこと』の二軸で考える」「間接的に人を動かす」「昔話をしない」「1日1%でも成長させる」「いつでも暇をよそおう」「他人を頼る」などは、意外と実践するのが難しかったり、現場を経験した者からしかでてこない、ハッとさせられる内容だった。
著者の河野太郎氏は大学時代は東大水泳部主将で、大手広告代理店、外資系コンサルティング会社を経て、現在、日本アイ・ビー・エムのソーシャル事業部部長という経歴の持ち主だ。自身が数多くのプロジェクトでメンバーとリーダーの両方を経験し、そこで得たノウハウや知見、反省などが整理・凝縮されている。リーダーを目指す人、リーダーとなって悩みを抱えている人にはおススメの1冊だ。

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