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「履修履歴」面接 ―― 導入、質問、評価のすべて

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『「履修履歴」面接 ―― 導入、質問、評価のすべて』(辻太一朗 著/東洋経済新報社)

 本書は大学成績センター代表であり、『なぜ日本の大学生は、世界で一番勉強しないのか?』の著者・辻太一氏による、「面接で履修履歴を活用する全く新しい採用手法」のススメであり、解説書である。日本企業は大学のレベルは重視しても、成績をあまり重視しない傾向がある。しかし、履修履歴は課外活動と違って、学生が脚色することができないものだ。
 例えば、学業に力を入れていたと言う割に、取得単位数が少なかったり、語学に興味があると言いながら、積極的に受講していないなど、言っていることと実際の行動との違いも発見できる。さらに、どんな課目を履修したかで、「ビジネスに必要な知識」、「知的能力の方向」、「まじめさ(勉強が好き)」が判断できると言う。世界的に見れば、採用企業が学生の成績を重視するのは常識だ。即戦力を重視するアメリカでは、大学のレベルとGPA(成績評価基準)は最大の判断基準となる。ところが日本では、戦後、終身雇用を前提として、企業が一から社員を教育したために、「学業は就職に関係ない」と課外活動に力を入れ、日本の学生の質が低下するという就活の「負のスパイラル」が生まれたと著者は語る。
そして、この「負のスパイラル」は、企業が「履修履歴」を活用することで、着実に改善されるのだと主張する。
 2015年2月25日、高等教育8団体で構成された組織「就職問題懇談会」では、就職に際して企業に、「学業成果(成績や履修履歴等)を採用面接において活用するなど適切に評価」することを明確に求めていることを申し合わせ、文科省も後押ししていると言う。履修履歴の活用は、社会的な要請となっているようだ。
 著者は日本の文系の学生は世界一勉強しないと言うが、昨今は大学の他に簿記の専門学校に通ったり、アルバイトも出来ないほど、ゼミで真面目に勉学に励んでいる学生も多いと聞く。「履修履歴」面接の活用の流れは、そういった学生にとっても朗報だろう。
『「履修履歴」面接 ―― 導入、質問、評価のすべて』(辻太一朗 著/東洋経済新報社)

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