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MAKERS ―― 21世紀の産業革命が始まる

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『MAKERS ―― 21世紀の産業革命が始まる』(クリス・アンダーソン 著、関美和 翻訳/NHK出版)

いまもの作りの世界が大きく変わろうとしている。著者のクリス・アンダーソンは「もの作りのデジタル化は、既存の製造業の効率を高めるだけではない。それは、作り手の数を劇的に拡大している。---既存の製造業に加えて、多くの『普通の人々』が起業家になりつつあるのだ」と指摘する。
この本は、スイスから移民した時計職人だった著者の祖父が自動スプリンクラー の発明で特許を取得するも、結局、起業家になれなかったエピソードからスタートする。20世紀は資本を持つ者だけが製造できる時代だったからだ。ところが、著者のクリス・アンダーソンは米ワイアード誌編集長で、『ロングテール』『フリー』というベストセラーを連発する傍ら、ラジコン飛行機の製造キットと部品を製造販売するオープンなハードウェア企業「3Dロボティクス」を立ち上げ、数億ドル企業へと成長させた起業家でもある。なぜそれが可能だったのか。それは、3Dプリンタをはじめ、CNC装置、レーザーカッター、3Dスキャナーなどの発明によって、個人が作りたいものを作り、インターネットを通じて販売できる時代になったからだ。20世紀は大量生産の時代だったが、21世紀は自分が作りたいものを数百、あるいは数千という少ロットで作り、本当に欲しい人に提供する職人モデルへと回帰する可能性を秘めている。
我々は三次元のリアルな世界に生きている。「産業革命」というのは、そこで生きる人々の健康状態やライフスタイルを大きく変える変化のことだ。そして、誰もがメーカーになることができる時代の到来は、「第三次産業革命」と呼ぶにふさわしい変化を世界にもたらしつつある。この流れは止められず、流通の形態、在庫の概念、工場の概念や在り方も変わるだろう。そのインパクトはインターネットよりもずっと大きい。製造業に従事する社員や経営者はもとより、いまを生きるすべての人間にとって、エキサイティングかつ読むに価する本である。
『MAKERS ―― 21世紀の産業革命が始まる』(クリス・アンダーソン 著、関美和 翻訳/NHK出版)

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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