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第215回  「トップに迷いがあってはならない。」花王 元社長・元会長 丸田芳郎

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 丸田氏は、1914年、長野市川中島町生まれ。旧制長野中学から桐生高等工業学校(現・群馬大学工学部)へ進学したが、兄弟が多かったために大学への進学をあきらめ大日本油脂に入社した。同社は花王石鹸長瀬商会の系列会社。その後、会社から京都帝国大学への国内留学が許され、植物油から鉱物油を合成することに成功する。ちょうど太平洋戦争前夜。アメリカが航空機用潤滑油の対日輸出を禁止したことから、この研究に注目が集まった。結局、実戦では使われなかったが。極めて画期的な発明で、丸田氏は、後に京都大学から工学博士号を受けている。

 その後、取締役、常務、専務、副社長を経て1971年に社長に就任した。社長就任後はニベア花王を設立して化粧品事業に進出するなど多角化を推進し、花王をトイレタリーで国内第1位、化粧品でも国内第2位の企業へ育て上げた。

 丸田氏は、衝突することを恐れず、こうと思ったことは相手が納得するまで説得を続ける人だったという。それは社長が相手でも変わらなかったとか。

 実は丸田氏が社長に就任したのは、前社長の伊東英三氏の急逝を受けてのことだった。この時には、さすがに「どうすればいいか分からなかった」という。しかし、その後の積極的な多角化推進を見ると、丸田氏の迷いは一瞬だったことがうかがえる。トップの方針が少し変わるだけで、現場が大混乱に陥ることが多い。もちろん、変化の激しい時代、ずっと同じではいられないが、朝令暮改では部下はついてこない。

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