経営・ビジネスの課題解決メディア「経営プロ」

経営者のあの一言

第62回  「同じ量を運べば、小口は大口の三、四倍もの収入になる。大量の小口を集めて、スケールメリットを追及すれば必ず成功するはずだ。」ヤマト運輸 元社長 小倉昌男

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 宅配便に当たるサービスは戦前にもあった。鉄道省による「宅扱」がそれだ。しかし、1942年に廃止されている。また、全国どこにでも送れるというものではなかったようだ。

 宅配便が普及する以前、個人が荷物を送る手段としては、郵便小包と鉄道小包(チッキ)があったが、どちらも荷物は郵便局や駅まで持っていかなくてならず、鉄道小包の方は受け取りも駅にいかなくてはならないことが多かった。いつ届くかも分からず、今の宅配便と比べると不便なサービスだった。

 今のような宅配便は1973年、青森に拠点を置く三八五貨物(現・三八五流通)が始めたグリーン宅配便が最初とされる。ヤマト運輸(当時は大和運輸)が「宅急便」を始めたのはその2年後の1976年だが、やはり宅配便は同社によって急速に広がったといっていい。その時の社長が小倉氏だ。

 大口の荷物を一度に運ぶ方が集荷・配達の手間かかからず合理的というのが当時の常識。多くの人が宅配便は事業として成り立たないと考えるなか、小倉氏は小口の荷物の方が単価が高く、必ず利益が出るとして「宅急便」のサービスに踏み切った。

 今や宅配便はすっかり生活に溶け込んでいる。ネット通販など宅配便のおかげで成り立っている事業もある。小倉氏の決断のおかげで、我々の生活は随分と便利なものになった。
ビジネスを成功させることがより良い社会づくりへの貢献となるお手本と言えるだろう。

お気に入りに登録

プロフィール

 経営プロ編集部

経営プロ編集部

経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

関連記事

会員登録 / ログイン

会員登録すると会員限定機能や各種特典がご利用いただけます。 新規会員登録

会員ログインの方はこちら