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経営者のあの一言

第47回  「商人は世間より一歩先に進む必要がある。 ただし、一歩だけでよい。 何歩も先に進みすぎると 世間と離れ予言者になってしまう。」服部時計店(現セイコーホールディングス) 創業者 服部金太郎

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 服部氏が京橋采女町(現・東京都中央区)に服部時計店を開いたのは1881年、21歳の時だった。質流れ品などの中古の時計を安く仕入れ、修理して売る方法で利益を上げ、2年後には銀座に移転。その頃から横浜の外国商館と取引きを始め、輸入時計の販売で事業を拡大していった。

 掲出は服部氏の経営理念ともいうべきもの。「自分は他の人が仲間同志で商売をしている時に外国商館からの仕入れを始め、他の人が外国商館と取引きを始めた時には直接輸入をしていた。他の人が直輸入を始めた時には自分の手で製造を始めていたし、他の人が製造を始めた時には、一歩進めた製品を出すことに努めていた」と話している。まさに常に一歩先。

 服部時計店は世界初のクオーツ腕時計や世界初の6桁表示デジタル腕時計など、いくつもの「世界初」を世に送り出している。しかも、クオーツやデジタルは、その後、腕時計のスタンダードともいうべき存在になった。これは1歩だけ先を行っていたからだろう。何歩も先を行ってしまっていたら、スタンダードになることなく「世界初」の称号だけで製品は消えていたかも知れない。

 企業は新しいものを生み出し、消費者のニーズに応えていくことで成長する。しかし、現実と乖離してしまったら、いくら新しくとも社会や消費者に受け入れてもらえない。1歩だけ先を行く──そんな企業が強い。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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