年齢はデータとして念頭にあるが、人事の理由にはならない。100％、能力次第で判断している。 アスキー　創業者　西和彦

西氏は、1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学在学中の1977年にアスキー出版（現・アスキー）を設立、雑誌「アスキー」を創刊する。翌年、マイクロソフトと提携し、アスキーマイクロソフトの極東担当副社長へ就任した。

しかし、1986年にハードウェア事業を巡ってマイクロソフトのビル・ゲイツ氏と意見が対立したため、同社との提携を解消。その翌年、アスキー社長へ就任する。

その後、パソコンからゲーム、インターネット、映画製作・配給、米国ベンチャー投資など、さまざまな事業を展開し、1989年には株式を公開。当時、上場企業の社長としては最年少だった。

掲出は、国内企業ではまだ年功序列が色濃かった1995年、「ビジネスユニット制」の導入、若手の抜擢など独特の経営手法について、その基本理念を語った言葉。

学生時代に起業した西氏ならではの言葉といえるだろう。確かにビジネスにおいては、人生経験が功を奏することも往々にしてある。しかし、技術一本でのし上がれる業界もまた数多くある。個々の能力をきちんと適正に評価することが、会社全体の成長にもつながるだろう。