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経営者のあの一言

「社長業は全力投球すれば、体力、気力から6年くらいがちょうどよいところではなかろうか。自分の方針を社内に徹底して実現することも、6年あれば十分であろう。」東京海上火災保険(現・東京海上日動火災保険) 元社長・元会長 渡辺文夫

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渡辺氏は1917年生まれ。父親は、東京帝国大学(現・東京大学)教授、東宝映画社長、映倫委員長などを務めた渡辺銕蔵氏。祖父は、医学者の北里柴三郎氏である。

1939年、東京帝国大学(現・東京大学)を卒業し、東京海上火災(現・東京海上日動火災保険)に入社。戦時中は海軍に入り、巡洋艦勤務を経験した。その後、東京海上火災に戻ると、自動車業務部長、火災新種業務部長などを経て、1978年に社長、1984年には会長に就任。また、1988年には日本航空会長に就任し、民営化に尽力した。

掲出は、3期6年を務め、東京海上火災の社長を退任したことを振り返っての言葉。

企業トップの適正任期は、規模によっても違うだろうし、個人差もあるだろう。しかし、大勢の社員やその家族の生活を背負い、数えきれないほどの重大な決断をしなくてはならないという意味では、その精神的な重圧は相当なものである。当然、体力的にも消耗する。

いずれにせよ、気力や体力が充実していなくては、組織を誤った方向へ導いてしまう可能性も否定できない。企業トップにとっては、自らの引き際こそが、最後にして最大の決断であるかも知れない。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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