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「売れているからといって、いつまでも喜んでいると、持っていることがかえってマイナスになります。」花王 元社長・元会長 常盤文克

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常盤氏は、1933年、福島県生まれ。東京理科大学理学部卒業後の1957年、花王石鹸(現・花王)に入社した。

常盤氏が入社した頃の花王石鹸の売上高は、化学業界の中で45位。今の花王とは全く異なる状況だった。周囲の優秀な学生は他の大企業に入社していき、常盤氏自身も「大学時代、勉強した記憶もないし、正直なところ何となく会社に入った」と語っている。1962年、スタンフォード大学に留学、さらに大阪大学で理学博士号を取得するなど、独自のキャリアを開拓。1971年には家庭品研究所長に就任した。37歳という異例の若さだった。

その後、本社取締役などを経て1990年に社長、1997年に会長に就任した。2000~2004年には日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)、2006~2016年には三菱地所の社外取締役なども務めている。

掲出は、洗濯洗剤シェアトップの「アタック」も、発売以来、何度も大きな改良をしていることについて話した言葉だ。

長寿商品も、まったく手を加えていないケースは希(まれ)。時代に合わせてパッケージを変え、新技術による改良を重ねて、長寿を保っている。そうしないと他社の新商品に対抗していくことは難しい。同様のことは人材にも言えそうだ。スキルや知識に「これでよし」と言える到達点はない。絶えずブラッシュアップを心がけ、輝きを失わないようにしなければ、時代遅れとなり、錆びついてしまうものだ。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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