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経営者のあの一言

第279回  「会社を良くする特効薬はない。もしあったら良い会社ばかりになるはずだ。」BMW 元会長 エーバーハート・フォン・クーンハイム

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 クーンハイム氏は1928年生まれ。シュトゥットガルト工科大学を卒業後、マックスミュラー工作機械製作所を経てBMWへ。そして、1970年に社長に就任した。

 クーンハイム氏が社長に就任した時、BMWの業績は低迷していた。その頃は小型車からスポーツカーまで、幅広い車種を生産していたのだが、それがかえって会社としての個性を分かりにくいものにしていたのだ。

 そこでクーンハイム氏が打ち出したのが「より良い物を少しの人に」。
 車種を高級車に絞り、本当に良いものだけを作ろうということだ。これは、規模は追わずにブランド力向上に力を入れることを意味する。

 その後、自動車業界の国際再編が活発化した時も、買収先を「ミニ 」や「ロールス・ロイス」などの高級ブランドに絞った。これが功を奏して、BMWの売上は次第に向上。クーンハイム氏は同社の中興の祖と呼ばれるようになる。

 掲出は、90年代なかば、株主の利益を重視する米国型経営が世界中でブームとなり、BMWでも首脳陣から経営方針の転換が提案された時のもの。「より良い物を少しの人に」という「特効薬」を処方したことと一見矛盾するようだが、そうではない。クーンハイム氏が言いたかったのは、どんな会社にも効く薬などないということだ。

 話題になる経営手法や課題解決法は、多くの企業にとって有用なものかもしれない。しかし、だからといってすべての企業にとって最適なものとは限らない。そうした手法も押さえながら、自社の状況と照らし合わせ、もっとも効果の出るものを見極めたいものだ。

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経営者・事業部門責任者から部長・課長・リーダー層まで、経営の根幹を支える人たちの成長を支援するパートナーメディアを目指します。日々の業務に役立つニュースや小ネタ、組織強化や経営理論まで幅広く学べる記事を提供します。

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