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第250回  「おじいちゃん、おばあちゃんの頭になれ」松井証券 社長 松井道夫

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 松井氏は、1953年、長野県東筑摩郡波田村(現・松本市)生まれ。旧姓を務台という。父親の転勤で生後まもなく東京に転居。高校時代は芸術分野への興味が強く、東京芸術大学への進学も考えた。しかし、芸大を出ても絵を書いて生活していくのは難しいと先生に言われて断念、一橋大学経済学部へ進学した。ちなみに、高校時代はジャズ喫茶に入りびたり、ミュージシャンの山下達郎氏と友人だったという。

 大学卒業後、松井証券2代目社長・松井武氏の長女・千賀子氏と結婚し、松井家の婿養子となったことから、1987年、松井証券に入社した。その後、取締役法人部長、常務取締役営業本部長を経て、1995年代表取締役社長に就任。1998年には本格的なネット証券事業に参入して、同社を信用取引分野で業界トップに育て上げた。

 結婚した時、将来は松井証券を継ぐことになると考えた松井氏だったが、一向にそういう話が出ない。そこで、自分から、松井証券に入社して会社を継ぎたいと話したところ、義父の武氏から意外な言葉が返ってきた。「つまらないよ。それでもいいのなら、お願いします」というのだ。入社して意味が分かった。証券業界は護送船団方式で守られている分、ほとんど自由がないのだ。そこで逆に、口座保管料の無料化、インターネットによる株式取引など、今までにないアイデアを形にしていった。

 掲出は新聞広告に難しい証券用語を使おうとした社員に対しての言葉。松井氏のアイデアはある意味、素人だから出てきたものではないだろうか。専門用語に囲まれているうちにビジネスチャンスが見えなくなっていた──ということのないようにしたいものだ。

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