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「経営幹部」育成の教科書

第1回  「経営幹部」人材は、こう見抜け

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「幹部人材」は「やり切る力」と「まとめる力」の有無を見よ

「やり切る力」とは、業務遂行力のことです。絵に描いた餅で終わらせず、決めたことを徹底的に実行することが求められます。

物事は、当初描いた通りに進むとは限りません。むしろ、そうはいかないことのほうが多いでしょう。そのときに「やっぱり駄目だった」「あいつの意見は違うと思うんだ」などと投げ出してしまったり、他人に責任をなすりつけたりする管理職・リーダー職も少なくないように思います。

できる管理職、成果を出しているリーダーは、こういう局面での踏ん張りが素晴らしい。「そうか、やっぱり、ここはうまくいかないか。では、こうしてみようじゃないか!」と速やかにチューニングを行い、軌道修正した施策を実行に移します。まるで、ゲームを楽しむように事業ステージをクリアしようとする力は、現場を勇気づけ、成功への道を切り開きます。

初動も非常に大事です。できる人ほど、スタート、つまり取り掛かりが早い。これは思考力と相関関係が強いことを意味します。考える力が高い人は、これ以上考えても仕方ない臨界点へ到達するスピードが早く、物事を展開させるには行動した方が早いことを知っています。合理的な人ほど腰が軽く、PDCAを回す力に長けています。

我々は、この「やり切る力」の有無を評価するポイントとして、「戦略を分かりやすく説明、周知、浸透させているか」「戦略を果断に遂行しているか」「業績への強いコミットがあるか」を見ています。

「まとめる力」は、リーダーシップ力のことです。ビジネス上、一人でできることなど限られています。そもそも組織で行うビジネスとは「人を動かして、ことをなす」ことだと言ってよいでしょう。「まとめる力」が高い人が組織や事業を大成させます。

戦後世代の日本を代表する経営者には、この「まとめる力」がとにかく突出している人たちが多く見られました。それが戦後の日本経済を世界第2位までひきあげてくれたことは間違いありません。

その後、バブル崩壊を経て21世紀に入り、日本経済の停滞によってなのか、個の時代によるものなのか、この力は総じて日本人経営者・リーダー層で弱くなったという感が強いです。平成はある意味、「まとめる力」の衰退期でしたが、令和のこれからは、改めて「まとめる力」の重要性が増してくると私は予想しています。

我々は、「まとめる力」の有無を評価するポイントとして、「信頼を獲得しているか」「組織を組成、場づくりに気を配り、チームをリードしているか」「メンバー個々の個性、主体性を活かし、人材開発・育成に務めているか」を見ています。

ここまでお伝えしたとおり、「問い」に答える「幹部人材」とは、特にこの「やり切る」と「まとめる力」の2つの力を発揮できる人材を指すのです。

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