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【HRサミット2017/HRテクノロジーサミット2017講演録】嫌われる勇気 ~アドラー心理学からみる職場の人間関係~

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部下のマネジメントや育成、組織力強化などに悩みを抱えている上司やリーダーは多いはずです。アドラー心理学は、そうした悩みを解決するだけではなく、職場における人間関係、仕事における貢献についても役立つヒントを与えてくれます。今回は、アドラー心理学の火付け役ともなったベストセラー書籍『嫌われる勇気』の著者であり、哲学者でもある岸見一郎氏に、上司やリーダーがどのように部下と接するべきか、対人関係を中心にお話しいただきました。

対人関係のトラブルは、人の課題に土足で踏み込むこと、踏み込まれること

組織とは人の集合体です。ですから当然、組織では人との関係があります。人間関係が上手くいっていないと、たとえ仕事が面白くても、職場に行きたくなくなるというのはよくある話です。対人関係でつまずいてしまうと、仕事に対するモチベーションも上がらなくなり、生産性も上がりません。

アドラー心理学の特徴は、格好いい言葉は使わず、「話し合いによって結末を予測するためのお手伝いをする」というような言葉を使うことです。ある時私は、アドラーの講演後、聴衆から「今日の話はコモンセンス(当たり前のこと)ではないか」と言われ、「コモンセンスのどこが悪い」と答えました。このように、アドラー心理学を知ると「考えてみれば、当たり前だ」という話はたびたび出てきます。

アドラー心理学では、よく「課題分離」という言葉が使われます。「あることの最終的な結末が誰に降りかかるか」あるいは、「あることの最終的な責任を誰が引き受けなければいけないか」と考えたときに、そのあることが誰の課題かが分かります。最も分かりやすいのは、家庭での親子関係です。たとえば、子どもが勉強しないとします。勉強をしなければ成績は上がりませんし、自分が目指している学校にも進学できません。その結末が誰に降りかかるかと言えば、それは子どもです。勉強しない責任も子どもが取らなくてはいけません。すると、勉強をするかしないかは子どもの課題です。親の課題ではありません。親から「子どもが勉強しないのですが、どうしたらいいですか?」と聞かれますが、答えは簡単です。「親の課題ではないので、子どもの課題に口を挟まなくていい」ということになります。

対人関係のトラブルは、人の課題に土足で踏み込むこと、踏み込まれることです。子どもたちも、勉強をしなくていいとは思っていません。勉強をするべきだとは思っているのに、親から「勉強をしなさい」と言われたら、逆にやる気がなくなってしまいます。

自分に価値があると思えるときにだけ、勇気が持てる、あらゆる悩みは対人関係の悩みである、自信がある上司は部下を叱ったりはしない…など、レポートはまだまだ続きます。

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