
近年多くの日本企業がタレントマネジメントや戦略人事を推進し始めていますが、いざシステムを導入しても、使いこなせない、形骸化させてしまうなどの失敗例も少なくありません。戦略人事の成功と失敗、その分かれ目は何なのでしょうか。クラウド型財務・人事用エンタープライズアプリケーションを提供するワークデイ株式会社の濱田真氏は、「人事の改革には、既存を変える、現行を壊すという覚悟が必要だ」と語ります。その真意について解説いただきました。
映画『マネーボール』より̶̶
ハリウッド映画の『マネーボール』をご覧になられた方も多いと思います。予算のないオークランド・アスレチックスというメジャーリーグの球団が、データやアナリティクスを活用して、従来とはまったく違う手法でチームを作り、スタープレイヤーがいない中で、ワールドシリーズまでのし上がっていったという実話を基にしたストーリーです。本日、このプレゼンをさせていただくにあたって、映画の中から2つの台詞をご紹介させていただきます。
1つ目はビリー・ビーンというGMの言葉で、“We’ve got to think differently.” 実際、ビリー・ビーン率いるアスレチックスは、従来とまったく違うやり方でチームを作りました。
2つ目は、“Guys, you're just talking. Taking, ‘la la la,’ like this is business as usual. It’s not.” 『マネーボール』という映画の中で、このチームが成功した一番の理由は、実際にやり切ったことでしょう。多くの批判がある中で、今までと違う方法でやり切って、最終的に成果にまで繋げたことが、彼らが称賛される所以なのです。
日本における人事も同じような状況です。タレントマネジメントや戦略人事などは、我々のようなベンダーが説明することで、皆さんも十分理解されているかと思います。しかし、これまでのやり方をまったく変えて、実際にやり切れるかどうか――。まさに今、そこが求められる局面に来ているのではないでしょうか。
1つ目はビリー・ビーンというGMの言葉で、“We’ve got to think differently.” 実際、ビリー・ビーン率いるアスレチックスは、従来とまったく違うやり方でチームを作りました。
2つ目は、“Guys, you're just talking. Taking, ‘la la la,’ like this is business as usual. It’s not.” 『マネーボール』という映画の中で、このチームが成功した一番の理由は、実際にやり切ったことでしょう。多くの批判がある中で、今までと違う方法でやり切って、最終的に成果にまで繋げたことが、彼らが称賛される所以なのです。
日本における人事も同じような状況です。タレントマネジメントや戦略人事などは、我々のようなベンダーが説明することで、皆さんも十分理解されているかと思います。しかし、これまでのやり方をまったく変えて、実際にやり切れるかどうか――。まさに今、そこが求められる局面に来ているのではないでしょうか。
「変える」̶̶
タレントマネジメントや戦略人事といったキーワードで進められているプロジェクトは、既存のシステムやプロセス、それまでの慣習などを一切変えないという前提で進められているケースが非常に多いように思います。その結果、ビジネスにおいて大きな成果が出せないまま、お蔵入りしてしまうことも少なくないでしょう。人事の改革には、既存を変える、現行を壊すという覚悟が必ず必要です。今回は、(1)目的、(2)取り組み主体と対象、(3)システム、(4)プロセスと責任、(5)人事の役割……という5つの観点から、「変える」ということ、そして失敗と成功の分かれ目について考えてい きたいと思います。
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