最高のプロダクトを生み出す最高のプレイヤーの集め方
スマートニュースのもうひとつのポリシーが、「レアル・マドリードのようになる」ということ。鈴木がたびたび言っていることです。クリスティアーノ・ロナウドは最高のプレイでスタジアムを熱狂させます。わたしたちの場合は、エンジニアが最高のプロダクトを作ることでしかユーザーを熱狂させられません。主人公はフィールドに出る選手、つまりエンジニアであり、そのために最高の選手を採用し、最高の状態でプレイできる環境を皆で支えることを意識しています。ひとつの例が最高のオフィスを作ることです。フィールド、つまりオフィスを最高の環境にし、コーポレート系のスタッフがそのフィールドを整えるために精力的に活動します。
最高のプレイのためには、最高のプレイヤーを集めないといけません。しかし、組織論や経営論において、最高のプレイヤーを集めるメソッドは基本的に存在しません。ただし、良いところには良い人が集まってくるという経験値はあります。そこで、これをとことん徹底することにしています。
スマートニュースでは、Aクラスの人材だけを採用します。グーグルの常套句に「Aクラスの人はAクラスの人を連れてくる。Bクラスの人 はCクラスの人を連れてくる」というものがあります。ですから、Aクラスの人材だけを集めて環境を整えます。非常に優れたAクラスのエンジニアひとりが生み出すパフォーマンスは、Cクラスのエンジニアをたくさん集めたときのパフォーマンスよりも優れています。
経営者は採用に最大級の時間資源を費やします。他の社員も同様です。スマートニュースは採用で8回から12回程度は採用面接を実施しますが、以前は全社員で面接していました。Aクラスの人材であると同時に、我々と文化的に適合性があるかも検証します。そのこだわりについて例を挙げると、当社の米国側VPであるリッチ・ジャロスロフスキーがまさにそうです。
スマートニュースは、米国メディアと最高のパートナーシップを築くために、全力を挙げて適正人材を探しました。メディア業界のベテランで、ジャーナリズムへの見識が高く、広範囲のネットワークを持っている人物を求めたのです。そこで見つかったのが、リッチでした。
彼はウォール・ストリート・ジャーナルで長く政治記者を務めたアメリカのジャーナリストで、ホワイトハウスに取材で入れるし、レーガン大統領が来日した際は同行するなど、政治記者として最高まで上りつめた人物です。ウォール・ストリート・ジャーナルが1996年にオンライン版を立ち上げるときはリーダーを務めました。デジタル版のジャーナリストを組織するオンライン・ニュース・アソシエーション(ONA)という非営利団体を作り、その組織は現在数千人規模の巨大な団体に成長しています。もちろん、米国をはじめとする国々のメディア関係者とのネットワークを有しており、米国に上陸する際に不可欠であった数多くのメディアとの連携に高い能力を発揮してくれました。
また、広告事業を担当するSVPの川崎裕一はミクシィの取締役でした。メディアとテクノロジーとベンチャーに経験の深い人物で、当社が広告ビジネスを立ち上げるために必須ということで、何度も説得して参加してもらうことができました。さらにライフネット生命でCFOだった堅田航平は、海外でファンドを運用した経験があり、海外でファイナンス展開を考えていた我々は「彼に任せたい」と思い、1年かけて説得して参画してもらいました。Aクラスの人間をピンポイントで集めた結果、彼らを知る良質な働き手、エンジニアが次々に集まるという良好なサイクルが描けています。
〔経営プロサミット2015 6/2講演【「SmartNews」が描き出す21世紀のメディア産業~ダイナミックに世界をめざすスタートアップの技術・人材経営~】より〕
最高のプレイのためには、最高のプレイヤーを集めないといけません。しかし、組織論や経営論において、最高のプレイヤーを集めるメソッドは基本的に存在しません。ただし、良いところには良い人が集まってくるという経験値はあります。そこで、これをとことん徹底することにしています。
スマートニュースでは、Aクラスの人材だけを採用します。グーグルの常套句に「Aクラスの人はAクラスの人を連れてくる。Bクラスの人 はCクラスの人を連れてくる」というものがあります。ですから、Aクラスの人材だけを集めて環境を整えます。非常に優れたAクラスのエンジニアひとりが生み出すパフォーマンスは、Cクラスのエンジニアをたくさん集めたときのパフォーマンスよりも優れています。
経営者は採用に最大級の時間資源を費やします。他の社員も同様です。スマートニュースは採用で8回から12回程度は採用面接を実施しますが、以前は全社員で面接していました。Aクラスの人材であると同時に、我々と文化的に適合性があるかも検証します。そのこだわりについて例を挙げると、当社の米国側VPであるリッチ・ジャロスロフスキーがまさにそうです。
スマートニュースは、米国メディアと最高のパートナーシップを築くために、全力を挙げて適正人材を探しました。メディア業界のベテランで、ジャーナリズムへの見識が高く、広範囲のネットワークを持っている人物を求めたのです。そこで見つかったのが、リッチでした。
彼はウォール・ストリート・ジャーナルで長く政治記者を務めたアメリカのジャーナリストで、ホワイトハウスに取材で入れるし、レーガン大統領が来日した際は同行するなど、政治記者として最高まで上りつめた人物です。ウォール・ストリート・ジャーナルが1996年にオンライン版を立ち上げるときはリーダーを務めました。デジタル版のジャーナリストを組織するオンライン・ニュース・アソシエーション(ONA)という非営利団体を作り、その組織は現在数千人規模の巨大な団体に成長しています。もちろん、米国をはじめとする国々のメディア関係者とのネットワークを有しており、米国に上陸する際に不可欠であった数多くのメディアとの連携に高い能力を発揮してくれました。
また、広告事業を担当するSVPの川崎裕一はミクシィの取締役でした。メディアとテクノロジーとベンチャーに経験の深い人物で、当社が広告ビジネスを立ち上げるために必須ということで、何度も説得して参加してもらうことができました。さらにライフネット生命でCFOだった堅田航平は、海外でファンドを運用した経験があり、海外でファイナンス展開を考えていた我々は「彼に任せたい」と思い、1年かけて説得して参画してもらいました。Aクラスの人間をピンポイントで集めた結果、彼らを知る良質な働き手、エンジニアが次々に集まるという良好なサイクルが描けています。
〔経営プロサミット2015 6/2講演【「SmartNews」が描き出す21世紀のメディア産業~ダイナミックに世界をめざすスタートアップの技術・人材経営~】より〕
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