
日本企業は変化に勝てるリーダーを育成していない
1980年代に世界トップの成長力を持っていた日本は、現在21位まで落ちました。マーケット、コンシューマー、テクノロジーのチェンジが起こっています。同じやり方でやってきたはずの日本がここまで落ちてしまったということは、変わらなければ再び勝つことはできないということを意味します。変革を起こし、組織を強められるリーダーが必要です。フォーチューン誌の「トップ50」の1995年と2013年を比べると、50社のうち残っているのは9社のみ。そこに君臨するのがGEとP&Gです。その理由として、この2社では、企業を運営するリーダーが新しいビジネスモデルを構築し、古いビジネスを淘汰して新しい組織能力をつくってきたことが挙げられるでしょう。私がいたP&Gは、変革が日常茶飯事で、色々なレベルにリーダーがいます。
失われた20年を経てもなお、日本の多くの経営者は変革について真剣に考えていません。日本の会社は終身雇用、年功序列、指揮命令型、量より質の働き方を続けています。これらの組織モデルを固執して守ろうとしているのです。
ヘイグループというコンサルティング会社のサーベイによると、「将来のリーダー候補が社内に十分にいる」と回答した日本企業はわずか24%です。武田製薬の長谷川閑史会長とかつて話した時に、「一生懸命探しているのに、後継者がまだ決まらない」と言っていました。老舗の有名な会社であるにも関わらず見つけられないのです。どうするか見ていたら、外国人を持ってきました。ニッセイもトップは外国人です。また、ヘイグループのリーダー育成についての調査では、「キャリアパスが明確である」と答えた日本企業は25%で、「全体でリーダーシップを発揮する機会がある」は50%です。このような現状を変えないとリーダーは育ちません。
私はコンサルティングをする中で色々な人と接触しますが、まず言えるのが「リーダーシップの明確な定義を持っている企業がいない」ということ。リーダーシップには色々な説明があり、定義もバラバラです。管理者は育成してもリーダーは育成していません。たしかに日本には素晴らしい管理者が多く育っていて、この点においては日本が世界一だと私は思います。彼らは知識豊富で管理技術も素晴らしいです。しかし彼らはリーダーではありません。また組織がリーダー育成の障害になっているのが問題です。
最も重要なのは、経営幹部が自社のリーダー育成に、本気で取り組んでいないということです。他人任せ、つまり人事任せです。教育機関もリーダーを育成せずに調和のとれた人間ばかり育成しています。大学院でも教えません。教えても企業に入ると潰されてしまいます。これが日本の現状です。
〔経営プロサミット2015 6/5講演「経営戦略の実現を可能にするためのリーダー育成とは」より〕
失われた20年を経てもなお、日本の多くの経営者は変革について真剣に考えていません。日本の会社は終身雇用、年功序列、指揮命令型、量より質の働き方を続けています。これらの組織モデルを固執して守ろうとしているのです。
ヘイグループというコンサルティング会社のサーベイによると、「将来のリーダー候補が社内に十分にいる」と回答した日本企業はわずか24%です。武田製薬の長谷川閑史会長とかつて話した時に、「一生懸命探しているのに、後継者がまだ決まらない」と言っていました。老舗の有名な会社であるにも関わらず見つけられないのです。どうするか見ていたら、外国人を持ってきました。ニッセイもトップは外国人です。また、ヘイグループのリーダー育成についての調査では、「キャリアパスが明確である」と答えた日本企業は25%で、「全体でリーダーシップを発揮する機会がある」は50%です。このような現状を変えないとリーダーは育ちません。
私はコンサルティングをする中で色々な人と接触しますが、まず言えるのが「リーダーシップの明確な定義を持っている企業がいない」ということ。リーダーシップには色々な説明があり、定義もバラバラです。管理者は育成してもリーダーは育成していません。たしかに日本には素晴らしい管理者が多く育っていて、この点においては日本が世界一だと私は思います。彼らは知識豊富で管理技術も素晴らしいです。しかし彼らはリーダーではありません。また組織がリーダー育成の障害になっているのが問題です。
最も重要なのは、経営幹部が自社のリーダー育成に、本気で取り組んでいないということです。他人任せ、つまり人事任せです。教育機関もリーダーを育成せずに調和のとれた人間ばかり育成しています。大学院でも教えません。教えても企業に入ると潰されてしまいます。これが日本の現状です。
〔経営プロサミット2015 6/5講演「経営戦略の実現を可能にするためのリーダー育成とは」より〕
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