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クオリティフォーラム2017 企画セッション「企業理念・ウェイの浸透、展開」 パネルディスカッション「ビジョンが事業にもたらす持続的競争優位の可能性」

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ビジョンがあると顧客・市場の分析の精度が上がり、やるべきことが明確になる

ビジョンがあると顧客・市場の分析の精度が上がり、やるべきことが明確になる

加藤氏:ハードの製作・販売やメンテナンス等を行うBtoBの企業が、ソリューションビジネスも手掛けて収益性を上げていこうとする際、市場性はどう判断していくのですか? トップのコミットメント次第ですか?

小野寺氏:コミットメントには、当然ある程度の数値の裏付けがあります。スマートコンストラクションによってどれだけ生産性が上がるか、人件費や工期の圧縮によりどれだけキャッシュが生み出されるかは、計算することが可能で、その一部が我々の収益になります。つまり、理屈上の計算だと巨大な市場になるわけで、これまたワクワクする話です。また、スマートコンストラクション事業の背景には、人手不足の建設業界には生産性向上が必須だという社会的イシューもあります。

齊藤氏:私たちの事業にも、女性の就業率の向上や、共働き家庭の増加という社会的な背景がありますね。

加藤氏:「顧客にどうあってほしいのか」というビジョンがあると、顧客の声や市場のデータの読み取り方や解釈は違ってきますか?

齊藤氏:違うと思います。

加藤氏:齊藤さんは的確に読み取れるけれど、他の部員では読み取れない、といった組織内でのばらつきは出ますか?

齊藤氏:かえって読み取り方に個人差があることで、一つのビジョンを通じてお客様が多面的・立体的に見えてくるという良さがあります。事業には広告部門の私だけでなく、広報担当、Web担当など様々なメンバーが関わっていますが、同じ数字を見ても立場によってそれぞれ違った気づきがありますから。

小野寺氏:私はビジョンによってお客様との距離が縮まり、パートナーになれたと感じます。ビジョンというのは、我々もお客様もワクワクして、お互いに共感できるものです。実現する際に技術を提供するのは我々ですが、現場を提供してくださるのはお客様。我々は建機を開発すると性能や耐久性などを試験してデータを取りますが、実際は現場で使われて初めて、生きたデータが得られます。ビジョンがあることで、開発部門とお客様がぐっと近い関係になれました。

加藤氏:顧客からは多種多様な要望が寄せられるかと思いますが、どのように対応していますか?

齊藤氏:要望全部に積極的に応えることはないですね。ブランドの姿が見えなくなり、誰のためにどんなソリューションを提供しているメーカーなのか分からなくなる恐れがありますから。Panasonic Beautyは「忙しいひとを、美しいひとへ。」を掲げているので、お客様は忙しい女性であり、彼女たちのありたい姿を実現するというビジョンを常に徹底しています。

小野寺氏:私たちも、ビジョンに合致しないものは積極的にはやりません。

加藤氏:つまりビジョンがあると、やることとやらないことの線引きがはっきりするんですね。

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