経営・ビジネスの課題解決メディア「経営プロ」

よくわかる研修開発のポイント

第8回:使用機器などの入念なチェックがトラブルを未然に防ぐ~オンライン研修の場合

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

昨年以降、新型コロナウイルス感染症拡大の防止対策として、「オンライン」での研修を取り入れた事業所も多いことだろう。とはいえ、「対面で研修できないので、しかたなくオンラインで」という意識で実施していないだろうか。この先、コロナ禍が収束したとしても、「対面研修(集合研修)」とはまた別のメリットから、「オンライン研修」もひとつの選択肢として定着していくことが予測される。そこで、「オンライン研修」をスムーズに進めるために、トラブル予防でおさえておきたい「準備ポイント」を見ていこう。

「オンライン研修」のタイプとオペレーションとは

「オンライン研修」といっても、さまざまなタイプがある。本稿では、「e-ラーニング」や、外部講師を呼ぶ場合によく見られる「講師のみがリモートで、受講者はひとつの会場に集まって研修を受けるタイプ」については扱わず、「講師と受講者が別々の場所にいながら、リアルタイムで交流するタイプ」の研修を「オンライン研修」と呼ぶことにする。このオンライン研修のタイプは、次のふたつに絞られる。

ハイブリッド方式
メイン会場で講師と受講者が対面研修を行うほか、それとは別の会場(サテライト会場)にも受講者が複数集まり、オンラインで各会場をつないで行う研修

テレワーク方式
受講者一人ひとりが別々の場所でPCやタブレット等のデバイスを使い、オンラインで行う研修

どちらについても言えるのは、「事務局の役割がとても重要になる」ということだ。従来の対面研修では、始まってしまえば講師におまかせで、事務局は研修の最初と最後にだけ顔を出し、研修中は自分のデスクでほかの仕事をしている、ということもよくあった。

しかし「オンライン研修」では、受講者が慣れていないこともあり、PCやインターネット回線の状況によってはトラブルも頻発する。講師だけで対処していると、肝心の研修が予定通りに進行できないため、事務局の担当者はトラブルシューティング要員として研修に張り付いている必要がある。また、通常の研修に比べ、オンライン研修では集中力が途切れやすくなりがちだ。それを念頭に置き、休憩時間の配分を多めに取るよう、講師と打合せをしておくとよい。

では、それぞれのタイプにおける研修方式の注意点などを詳しく見てみよう。

1.「ハイブリッド方式の研修」の注意点

ハイブリッド方式の研修については、前回の「対面研修のときの注意点」(※)がほぼあてはまる。そして、各会場をオンラインで結ぶための機器を使用するので、そのオペレーション業務がプラスされる。

各会場に接続用PCが1台、サテライト会場にはオンライン会議用のスピーカーマイクが必要になる。サテライト会場の受講者がたとえ2~3名であっても、スピーカーマイクなしだと受講者同士の距離が近くなるので密になりやすく、マイクの声も通りにくい。そのため、スピーカーマイクは必ず準備しておくべきだろう。またメイン会場からの映像は、スクリーンに映写するか、大型ディスプレイを用いるのが望ましい。

機器は研修数日前に接続チェックを行い、音声や映像に問題がないかを確認しておく。研修が始まる直前にチェックを行ったのでは、万が一「機器の性能に問題が生じる」、「機器同士の相性が悪かった」というときに、代替手段や新たな機器の準備時間が取れず、研修の実施自体が危うくなる可能性がある。

研修中は、サテライト会場の受講者も「メイン会場と同じコンディション」で研修に参加できるようにすることは、事務局の役割だ。事務局はサテライト会場の様子を常にチェックし、何か問題が発生した際には、即座に対応できるようにしておかねばならない。

また、「講師側のケア」も忘れてはならないポイントだ。講師に余裕がないと、目の前にいるメイン会場の受講者だけしか意識できなくなる、ということが起こりやすい。事務局は、ときどきサテライト会場とつながっているカメラに向けて、目線を合わせて話すよう講師をサポートしたり、場合によっては休憩時間等で、講師にサテライト会場にも気を配るよう伝えたりすることも必要となる。


※ 第7回:直前の準備が研修の効果を左右する~対面研修の場合

お気に入りに登録

関連記事

会員登録 / ログイン

会員登録すると会員限定機能や各種特典がご利用いただけます。 新規会員登録

会員ログインの方はこちら