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ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則

第4回  部下にアドバイスをしますが響きません。 どうしたらいいでしょうか?(部下が変わる③)

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誰もが持っている、その人の正義に耳を傾ける

では、どういうコミュニケーションなら相手の心を動かすことができるのでしょうか。
そこでキーワードなるのが、「エンパサイズ」=「相手の在り方に意識を向ける共感力」です。
人は誰もが、自分の正義を持っています。リーダーの立場から見ていると、クエッションマークが浮かぶスタッフの言動にも、本人のなかには必ず動機があり、それが最善の選択となった正義があります。
その正義に目を向けず、リーダーが自分の正義を振りかざした途端、相手の心のシャッターはガシャンと下りてしまいます。

理解=「なぜそうしたの?」というところに、まずは立ってみること。
決断=そうすると、共感力を発揮しながら聴ける状態ができあがります。

そして、スタッフのことをしっかりと向き合えたからこそ相手の立場に立って、「自分から行動できる」のです。
つまり、聴くコミュニケーションの後に、取るべき対応は……

× 相手を自分の価値観に変えようとする
◯ 共感する=エンパサイズ
   ↓
エンパサイズを何度も経験することによって、相手の世界の中に入り込み、その人の立場になりきる=シンパサイズ


となります。
スタッフの正義に共感し、話を聴くこと。しっかりと理解すると、決断の仕方も変わってきます。相手の在り方を理解しようと努力することで、あなたが発するやり方のアドバイスも変化するのです。

□部下が変わる! リーダーの原理原則③
スタッフを変えようと「処方」するのではなく、
まずは「診断する」(聴く)ことから始めよう。
誰もが持っている、その人の正義に耳を傾ける

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プロフィール

コミュニケーションエナジー株式会社 取締役 人財開発トレーニング部 部長 今井 千尋 氏

コミュニケーションエナジー株式会社 取締役 人財開発トレーニング部 部長 今井 千尋 氏

1975年 神奈川県生まれ。立教大学卒。子どもの頃の夢だった「ジャングルクルーズの船長さんになりたい!」を実現。株式会社オリエンタルランドでゲストサービス、トレーニング業務に従事。ディズニーシー開業では全キャスト数千人の導入研修の担当として従事。USJでは、テーマパークの運営企画から各部署での人財育成・開発の専門職を歴任し、USJのV字回復を人財育成・開発領域で支える。現在は、人財育成、人財開発コンサルタントとして、中小企業から東証一部上場企業などでの研修、コンサルティングなどを行う。

著書:『ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則』

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