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"人が動く"コミュニケーション術

第18回  挨拶の仕方

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職場では、互いに気持ち良く挨拶をすることが欠かせない。しかしながら、リーダーが部下に対して挨拶をするよう指導しても、なかなか職場に挨拶が根付かないケースが少なくない。リーダーから「ウチの社員は挨拶もまともにできない!」との声を聞くこともしばしばである。なぜこのような事態が起こるのだろうか。

挨拶をやめてしまう若手社員

ある事例を紹介しよう。新入社員のA君は、入社直後の新入社員向けマナー研修で、本社の人事担当者から「職場では気持ち良く挨拶をするように」という指導を受けた。本社での研修を終え、配属先の支店に出勤したA君は、研修で習った通りに、キチンと気持ち良い挨拶を実行した。

ところが、そこでは上司も先輩社員も、研修で教わったような挨拶などしていなかった。A君が大きな声で「おはようございます!」、「お先に失礼します!」などと挨拶をしても、返ってこないことがしばしばである。そのため、いつの間にかA君も、研修で習ったような挨拶をやめてしまった。

これは「挨拶をしていた部下」が、時間の経過とともに挨拶をしなくなった事例である。

指導しなくても挨拶をする社員もいる

次のような事例もある。新入社員のB君が入社した会社では、研修制度が整備されておらず、新入社員に対するマナー研修も実施していなかった。社会人のマナーなど何も教わっていないB君は、配属先でどうすればよいのか分からず、困惑していた。当然、挨拶などまともにできるわけがなく、職場で黙りこくっている状態であった。

ところが、B君が配属された部署では、皆がとても気持ち良く「おはようございます!」、「お先に失礼します!」などと挨拶を交わしていた。社会人のマナーなど何も教わっていないB君であったが、職場の上司や先輩が皆、気持ち良く挨拶しているのを見て、「なるほど。このようにすればよいのか」と思い、少しずつ気持ち良い挨拶ができるようになっていった。

このケースは先ほどの事例と異なり、「挨拶をしていなかった部下」が、時間の経過とともに挨拶をするようになった事例である。

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