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"人が動く"コミュニケーション術

第5回  「協力的な雰囲気」の作り方

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 職場には「協力的な雰囲気の職場」と「非協力的な雰囲気の職場」が存在する。「非協力的な雰囲気の職場」を「協力的な雰囲気の職場」に変えるには、リーダーのコミュニケーションが重要な役割を果たすものである。

申し出に応じる部下、応じない部下

 リーダーには部下に対して急な残業や休日出勤などを命じなければならないことがある。そのようなとき、リーダーからの予期せぬ申し出に「快く応じる部下」と「不満げな様子を見せる部下」「まったく応じない部下」がいるものである。

 予期せぬ申し出に対して「不満げな様子を見せる部下」「まったく応じない部下」がいる職場には、共通して見られる特徴がある。「『適切な挨拶』が行われていない」ということである。

 『適切な挨拶』とは次の「適切な挨拶の4条件」のすべてを満たす挨拶のことを指している。

《適切な挨拶の4条件》
① 相手の目を見て言葉を発すること。
② 笑顔で言葉を発すること。
③ 相手に聞こえるように言葉を発すること。
④ 正しい言葉で発すること。

『適切な挨拶』のない職場は“非協力的な社員”が増える

 いろいろな組織で実際に挨拶が行われている様子を注意深く観察すると、次のような社員がいるのに気付くことがある。
・相手を見ずに “そっぽを向いて” 挨拶をしている。
・挨拶時の表情が “無表情” である。
・声がとても “小さい”。
・挨拶すべき相手から “遠く離れた場所” で言葉を発している。
・「おはようございます」を「ざーっす」などと言っている。

 いずれも、前述の「適切な挨拶の4条件」のうちの何かしらが欠落していることが分かる。“たかが挨拶” と思われるかもしれないが、その “たかが挨拶” が適切にできていない職場では、社員が「後ろ向き」「非協力的」「自己中心的」な考え方を持ちやすい傾向にある。

具体的には、
・仕事に対するモチベーションの低い社員が多い。
・職業意識が低く、「責任感」「使命感」に欠ける社員が多い。
・組織運営に協力したがらない社員が多い。
・権利ばかりを主張し、義務を果たさない社員が多い。
・周囲に対する「気配り」「目配り」に欠ける社員が多い。
などの状況に陥っている職場が多い。その結果、社員間での好ましい連携が生まれにくく、「非協力的な職場」「雰囲気が沈滞した職場」になりやすいものである。

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