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事件は現場で起きている!複雑難解なインド法規制の実態に迫る

第2回  インド法人設立初年度に気をつけるべき経理実務の実態を理解する

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 今回は、インドに進出したばかりの日系企業が初年度に直面する経理実務の実態をご紹介したいと思います。インド法人設立後は、各種税金やライセンスの申請・登録手続、申告・納税義務、インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)への報告義務、取締役会の開催やインド登記局(ROC:Register of Companies)への決議内容の登記義務など、さまざまなコンプライアンスに適時に対応していくことが求められます。
 しかしながら、具体的な事業が開始していない状況下では顧客との取引が一切なく、単に家賃や給与、ベンダー等への支払しか発生していない場合が多いため、ついつい経理業務がおろそかになりがちです。しかしながら、インドでは日々の支払をする際、源泉所得税(TDS:Tax Deducted at Source)やサービス税の面で特に注意が必要となりますので、今回はTDSおよびサービス税の概要について、そして、初年度においてよく見うけられる税務上の経費に関するインド特有の取り扱いについてご紹介をしたいと思います。

支払をするときに気を付けるべきポイント(1)源泉所得税(TDS)編

 法人設立後は、日々さまざまな支払を行っていくことになります。アパートや事務所の家賃、コンサルタントや弁護士への報酬、ブローカーへの手数料、駐在員やインド人への給与、レンタカー会社への支払などなど、これらは立ち上げ当初にごく当たり前に発生する費用です。
 日本では何てこともない単なる支払業務ですが、インドではこれらひとつひとつの支払の性質カテゴリーごとに一定の税率にもとづいた源泉所得税(TDS)の控除義務が規定されており、例えば、事務所の家賃を支払う場合には、原則、支払先には10%のTDSを控除した後の金額(90%部分)を支払い、控除したTDS(10%部分)はインド税務当局に翌月7日までに納税する必要があります。よくあるケースとしてTDS控除義務が規定されている項目を以下にまとめておきます。
支払をするときに気を付けるべきポイント(1)源泉所得税(TDS)編

 なお、ここに規定されている免税金額を超えない場合には源泉徴収をする必要はありませんが、同課税年度内に同じ支払先に対する支払合計金額がこの免税金額を結果的に超えてしまった場合には遡って源泉徴収を行い、納税する必要があります。

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