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言葉がけの改善で、部下と組織を強くする

第6回  ポジティブな言葉がけで、能力を発揮しやすい状態を作る

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「問題解決」を効果的に行うためのリソースフルな状態

「問題解決」を効果的に行うためのリソースフルな状態

 このような事態を回避し、さらには有効な解決策を案出するためのリソースフルな状態を創出するためには、「問題解決のステップ(プロセス)」を意識することが必要です。
ポイントは、このステップとモチベーションアップのステップが極めて似ていることです。

 モチベーションアップにおいては、「ありたいレベル、目指す組織の状態」に向けて、部下に対して「とらえ方変換」や「して欲しい変換」を駆使し、ペップトークで動機づけのための言葉がけをします。

 問題解決においては、問題が発生した現状を踏まえながら、いきなり原因追究に入るのではなく、まず「ありたいレベル、目指す組織の状態」を部下に意識させ、その実現のために何が足りなかったのかを下記のように問うていくと、うまく解決策の案出につながるケースが増えます。

上司:「なぜ、手配が遅れたんだ?」
部下:「イベントの出し物の調整に没頭して、手配を忘れていました。」
上司:「イベントにおいて、誰が主役で、誰が一番大切な存在だと思う?」……(A)
部下:「……お客様ですか?」
上司:「そうだ。お客様に喜んでいただくために、会場手配を含めスムーズに事を運び、成功に向けたイメージと安心感を与えることが君の目指すべき状態だったはずだ。」……(B)
部下:「たしかに、目の前の仕事しか考えてませんでした。」
上司:「そう、お客様が怒っていらっしゃる原因は、そこにあるんだ。じゃあ今後はどうする?」……(C)
部下:「工程表を見ながら、全体の流れの中でいま何をすべきかを考えながら取り組みます。」
上司:「加えて、お客様が安心されるよう、一工程が終わるごとにお客様と私の両方に報連相を必ず行うように!」……(D)

 この事例では、相手に気づきを与えるために通常のペップトーク(モチベーションアップのステップ)に“問いかけ”の言葉を加えました。
 (A)部下に対し、仕事における自身の勘違いを気づかせるための誘い水
 (B)『ありたいレベル』を提示する言葉
 (C)クレームの原因に対して『とらえ方変換』を促す言葉
 (D)解決策につながる『して欲しい変換』を示す言葉

 部下は、クレームの原因を一方的に教えられたのではなく、自分で気づくことにより深く反省することとなり、さらには『ありたいレベル』を示されたことで、今後の取り組み方がイメージできてリソースフルな気持ちが芽生えました。

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