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ダイバーシティ経営の基本・課題・副作用

第5回  なぜダイバーシティ施策を活用するほどダイバーシティ経営が崩壊するのか?

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ダイバーシティ経営の典型的に見受けられる2つの対応

ダイバーシティ経営の典型的に見受けられる2つの対応

 上場企業のコーポレートガバナンス・コードによるダイバーシティ経営の要求をはじめ、未上場でも女性活躍推進法によるダイバーシティ関連施策の要求など、企業に対して社会的責務としてこれまで以上に強くダイバーシティ経営の推進が求められています。
 筆者が見る限り、本腰を入れてダイバーシティ経営を推進しようとする経営者・役職員が、多様性の実現のためにダイバーシティ経営を推進するのではなく、他社でもよくある、①画一的な「模範解答らしきもの」を自社にも導入し、②ダイバーシティ推進室を設けよう、という企業が多いのです。

「模範解答らしきもの」としてのダイバーシティ経営の偶像崇拝

 まず、①の画一的な「模範解答らしきもの」に飛びついてしまう経営者・役職員の心理はどのようなものでしょうか。
 ダイバーシティ経営(ダイバーシティ&インクルージョン)について、そもそも「やらざるを得ないから仕方なくやる」ものと考えているようです。ですから、深く学び自社の経営環境・実態に即して施策立案せずに、手っ取り早く「ダイバーシティ経営らしく見えるもの」をコピペして対応完了とする「やっつけ仕事型ダイバーシティ対応」になってしまうのです。
 一見、社会の要求に応えているように見せかける「優良経営偽装」企業が、少なからずはびこっていると筆者は見ています。

ダイバーシティ推進室に丸投げした無責任な「他人事ダイバーシティ」状態

 また、②のダイバーシティ推進室やプロジェクトチームなどを設ける企業が多くありますが、果たして、そうした部門が望ましい機能を果たしているでしょうか。
 筆者が企業のダイバーシティ経営担当者以外の方々に「この部門ではどうダイバーシティ経営への対応を進めていますか」とお伺いすると、たいてい「ああ、ダイバーシティ対応はダイバーシティ推進室がやっています」という答えが返ってくるのです。
 こうした実態は多くの企業でダイバーシティ経営が、ほとんど「他人事ダイバーシティ」の状態になっていることをよく反映しています。

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